著者:斉藤 忠
ページ数:64
¥250 → ¥0
◇ 第3巻では、古代の史料を駆使して、キリスト教の原型が男たちではなく、女たちにより形作られたことを立証します。
古代に遡(さかのぼ)る写本や福音書ほかの古文書の様式史的かつ編集史的分析により、女性たちがイエスを信仰する集団の指導者を務めていたらしいこと、しかも女性の使徒が7人いた可能性などが浮上してきます。パウロの書簡集からも、それは裏付けられます。グノーシス派のコプト語古写本は、ペテロら男の使徒たちは、マグダラのマリアからイエス直伝の福音を伝授される立場にあったことを証しています。
そもそも「マグダラ」の語義は、「羊を牧(ぼく)する牧者」である可能性が高く、古代おいては羊の群はキリスト教徒を暗喩しますから、彼女がもともと女性使徒たちのリーダーであった可能性もうかがえます。
後に、キリスト教が男たちに主導されるようになると、女性指導者たちの存在はうやむやにされ、果てには、聖職に就(つ)くことさえできなくされました。その根拠はパウロの書簡の中のある一節ですが、それは聖書学者により、竄入(ざんにゅう)された文章だと証されています。
女性の7使徒が存在していた――、なんともすばらしいことではないですか。
その推理の経過をとくと堪能して頂けたらと思います。
加えて、この巻では、生前のイエスの宗教観についての復元も試みています。本格的には次の巻で論じますが。彼はしだいに生粋(きっすい)の一神教徒から逸脱し、多神教的になっていった可能性がうかがえます。その一環として、女性の解放を謳(うた)っていたことも、です。
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◇ 本書は、2007年6月に学習研究社より刊行された紙の本である拙著『封印されたマリアのキリスト教』(絶版)の原稿を基に、手を加えてデジタル本として復刻・刊行したKindle本『女たちがキリスト教の原型を作った』の冊子(ブックレット)版の第3弾です。
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【章タイトルと小見出し項目リスト】
第5章 女たちがキリスト教の原型を作った
◇ 嫁姑の確執には宗教が深く絡(から)んでいた
◇ 母マリアは祭司系一族の出
◇ マリアの冠称マグダラは地名にあらず
◇ マグダラとは羊を牧する牧者
◇ しかも多神教徒だった
◇ ペテロたちは弟子失格!?
◇ 女たちがキリスト教の核を作った
◇ 貶(おとし)められた女性指導者たち
◇ 女の使徒たち
◇ 7人の女使徒
◇ 妻マリアは神イエスの預言者
◇ ペテロらは妻マリアから福音を伝授される立場
◇ 嫁が憎ければ息子の宗教も憎い
第6章 異教色に染まる夫イエス
◇ もともと生粋の一神教信者だった
◇ 限りなく多神教的
◇ 楽園への回帰が救済
◇ 最も小さい者らは神の兄弟たち
◇ この世で苦しむ人たちは無条件で救済にあずかれる
◇ 救済にあずかれる者らは、神々にして神の兄弟
◇ 神の子らであることを自覚し覚醒せよ
◇ 女の解放を謳(うた)う
(第6章の、これ以降の項目は次巻に続きます)
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第6章 異教の色に染まる夫イエス (途中から)
第7章 妻マリアがイエスを甦(よみがえ)らせた
第8章 統治することのなかった幻のイエス王と妃マリア
第9章 原始キリスト教団内における嫁派と姑派の葛藤
第10章 妻マリア、原始教団から追放される
エピローグ そして母マリア及びペテロらも追放される
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【著者略歴】1957年、埼玉県熊谷市生まれ。
紙の本の著書では『解読された「聖書」とイエスの謎』『イエス・キリストの謎と正体』『封印されたマリアのキリスト教』ほか多数。
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