著者:八木原 一恵
ページ数:761
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舞台は古代中国、三国志の時代よりさらに昔、紀元前十一世紀ごろ、千年の狐の精である妲己が紂王をたぶらかしてやりたい放題の殷の末期、御存知、太公望が文王を助けて周の国を興すという国取り物語を背景に、英雄豪傑はもちろん、道士、妖怪、仙人、はては老子やその上(!)まで、さまざまな能力を持ったキャラクターが総登場して、色気もあれば策略もあり、忠義もあれば裏切りもある、なんでもありの物語をくりひろげます。古代中国を舞台にした、奇想天外な伝奇小説、怪力乱神を語る異色の古典小説、運命に翻弄される英雄や神仙の悲喜劇を描く大ファンタジー。空前絶後の神話小説、戦う神々の物語。道教、民間信仰と影響しあい、しばしば台湾や香港などの寺廟の飾りのモチーフにもなっている物語でもありますので、読んでから出かければ楽しさひとしおです。
文庫本2、3冊分の大ボリュームをぎゅっとまとめた、読みやすい全一冊版。気軽に読めます。
本書では、中国明代に成立した古典小説『封神演義』百回本を三、四分の一程度の分量に、編集を加えて読みやすく抄訳にしてあります。
固有名詞や武器等の名称に関しては明代の「鐘伯敬先生批評封神演義二十巻本」を参照しました。ただし、最後の封神榜は、明代のものと清代のものでかなり異なるので、小説としての完成度を考えて、登場人物の名前が多く挙げられている清代の「四雪草堂本」を基本にしました。
初版以降、適宜、改訂を加えています。最新のものをどうぞ。
第二版からは、巻末に「封神真形図」が追加されています。
『封神演義(ほうしんえんぎ)』Kindle(きんどる、キンドル)版
訳(抄訳):八木原一恵
解説:二階堂善弘(関西大学教授)
題字:伊藤忠綱(二松学舎講師)
◆目次
主な登場人物
はじめに
一 紂王、女媧宮を詣でる
二 千年の狐、紂王のきさきとなる
三 雲中子、剣を進めて妖を除く
四 費仲、計って姜皇后を廃する
五 姫昌、燕山で雷震を収める
六 哪吒、陳塘関に生まれる
七 哪吒、蓮花化身をあらわす
八 姜子牙、崑崙山からおりる
九 伯邑考、進貢して罪をあがなう
十 渭水に文王、太公望を訪ねる
十一 妲己、計を設けて比干を害する
十二 崇侯虎を斬り、文王、託孤する
十三 周紀、武成王に反をそそのかす
十四 黄天化、潼関で父に会う
十五 黄飛虎、泗水で大いに戦う
十六 張奎芳、詔を奉じて西征する
十七 姜子牙、ひとたび崑崙に上る
十八 四聖、西岐で子牙に会う
十九 四天王、炳霊公に遭う
二十 黄花山で鄧辛張陶を収める
二十一 聞仲、西岐で大いに戦う
二十二 十天君、十絶陣を講じる
二十三 姜子牙、魂魄をぬきとられる
二十四 十二大仙、十絶陣を破る
二十五 趙公明、聞仲を補佐する
二十六 陸圧、計を献じて公明を射る
二十七 三姉妹、九曲黄河陣をしく
二十八 聞仲、絶竜嶺で天に帰る
二十九 鄧九公、勅を奉じ西征する
三十 土行孫、立功を誇示する
三十一 土行孫、西岐に帰伏する
三十二 子牙、計を設け九公を収める
三十三 冀州侯蘇護、西岐を討伐する
三十四 子牙、西岐で呂岳に会う
三十五 殷洪、下山し四将を収める
三十六 馬元、下山し殷洪を助ける
三十七 羽翼仙、西岐を討伐する
三十八 申公豹、殷郊に反を説く
三十九 羅宣、西岐城を炎でつつむ
四十 洪錦、西岐城で大いに戦う
四十一 孔宣、金鶏嶺で兵を阻む
四十二 広成子、碧游宮で三謁する
四十三 青竜関で飛虎、兵を折る
四十四 土行孫、騎を盗み身を陥れる
四十五 鄭倫、将を捉え汜水を取る
四十六 三教、会して誅仙陣を破る
四十七 楊任、瘟㾮陣を大いに破る
四十八 子牙、潼関で痘神に遇う
四十九 三教、万仙陣で大いに会する
五十 三大士、獅象犼を伏し収める
五十一 三教、万仙陣での戦いを収める
五十二 子牙、臨潼関を戦い取る
五十三 澠池県で五岳、天に帰る
五十四 土行孫夫妻、陣没する
五十五 子牙、神荼鬱塁を捉える
五十六 蟠竜嶺で鄔文化を焼く
五十七 楊戩、哪吒、七怪を収める
五十八 子牙、紂王の十罪をあばく
五十九 摘星楼で紂王、自焚する
六十 姜子牙、帰国し神を封ずる
解説――『封神演義』について 二階堂善弘
封神真形図
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