著者:副島輝人
ページ数:230
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フリーミュージックとは一体どんな音楽なのでしょうか。実はその答えは簡単ではありません。なぜならフリーミュージックと言う固定した音楽ジャンルが存在するわけではないからです。しかし、あえて言うならアート分野におけるハプニングやパフォーマンスと同じように、常に慣習的なスタイルやフォルムに対してアンチテーゼを喚起する音楽といってよいでしょう。従って、固定化し、制度化したらそれはもはやフリーミュージックとは言えないでしょう。
そう言う意味において1960〜80年という20年間の音楽シーンを語るなら、フリー・インプロビゼーション(自由即興)による音楽、具体的には「フリージャズ」と現代音楽の「集団即興」がフリーミュージックとして想起されることにそれほど異論はないと思います。そしてフリーミュージックこそ社会へ深い眼差しを向けると共に、文化全体の中で音楽を喚起すると言う音楽のもっとも本質的ものが反映されていると私達は考えるのです。しかし、フリー・インプロビゼーションの音楽はもう古いという言説が聞こえてこないわけではありません。と言うのも今日日本ではデジタル表現によるメディアアートやコンピューター音楽などが盛んに作られているからです。
ところが、ヨーロッパでは今日でもフリー・ジャズはもちろん、前衛の流れを汲む実験映画やビデオアートも盛んに作られ、大抵の映画祭、映像祭にはexperimental部門が存在します。それに比べ日本ではアートも音楽もすべてが一時の集合的沸騰の流行でしかありえず、昔から本質的な問題が未解決なまま、次へ進んでしまう傾向にありこれでは成熟した文化とは到底言えません。そもそもポストモダン以後のアートや音楽もそれまでの前衛芸術・音楽があったからこそ存在しているのです。従って私達は過去の地平に現在の状況を重ね合わせ、連続する文化を構築する一助としてフリーミュージックにおけるアンソロジーの必要性を強く感じ、ここにフリーミュージックの本を出版するに至ったのです。
そう言う意味において1960〜80年という20年間の音楽シーンを語るなら、フリー・インプロビゼーション(自由即興)による音楽、具体的には「フリージャズ」と現代音楽の「集団即興」がフリーミュージックとして想起されることにそれほど異論はないと思います。そしてフリーミュージックこそ社会へ深い眼差しを向けると共に、文化全体の中で音楽を喚起すると言う音楽のもっとも本質的ものが反映されていると私達は考えるのです。しかし、フリー・インプロビゼーションの音楽はもう古いという言説が聞こえてこないわけではありません。と言うのも今日日本ではデジタル表現によるメディアアートやコンピューター音楽などが盛んに作られているからです。
ところが、ヨーロッパでは今日でもフリー・ジャズはもちろん、前衛の流れを汲む実験映画やビデオアートも盛んに作られ、大抵の映画祭、映像祭にはexperimental部門が存在します。それに比べ日本ではアートも音楽もすべてが一時の集合的沸騰の流行でしかありえず、昔から本質的な問題が未解決なまま、次へ進んでしまう傾向にありこれでは成熟した文化とは到底言えません。そもそもポストモダン以後のアートや音楽もそれまでの前衛芸術・音楽があったからこそ存在しているのです。従って私達は過去の地平に現在の状況を重ね合わせ、連続する文化を構築する一助としてフリーミュージックにおけるアンソロジーの必要性を強く感じ、ここにフリーミュージックの本を出版するに至ったのです。
Chap Chap Records企画制作
1.変革の季節
副島輝人
2.フリー・ジャズからフリー・ミュージックへ
横井一江
3.即興演奏とレコード
Onnyk 金野吉晃
4.AACM突撃日記
豊住芳三郎
5.間章「<なしくずしの死>への覚書と断片」読解
川口賢哉
6.音楽の解体へむけて「Vedda Music Workshopの時代」
風巻 隆
7.フリーミュージック:Chaosmosの実践プロセス
河合孝治
8.「即興」に向けた断片による試論
宮田徹也
9.「即興論序説」
志賀信夫
10.コンセプトと自由、、Freejazz
山下史朗
*ディスクガイド
金野吉晃 末冨健夫 横井一江
河合孝治 牧野はるみ 川口賢哉 豊住芳三郎
シリーズ一覧
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