著者:山崎達璽
ページ数:165
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未来を生きるチカラを、ドキュメンタリー制作で学ぶ! 探究×映像制作(ICT) 驚きの学習効果とは? 「タブレットが来たもののどう使っていいのか?」 「探究学習でどんな活動をしよう?」 そんなお悩みをもっている中高の先生は多くいるかと思います。 YouTubeが大好きな生徒たちが「文化祭で動画を作ったら盛り上がった」なんて声を耳にしたことはありませんか? GIGAスクール構想が本格化し、1人1台タブレット時代が到来した今、授業で動画づくり・映像制作をはじめてみませんか? 本書は、映像教育でも実績のある映画監督・山崎達璽が、その方法をわかりやすく解説した一冊です。 著者がアクティブ・ラーニングを取材する中で学んだ経験から提唱するのは、「探究活動でのドキュメンタリー制作」。 生徒は映像制作を通じて、変化の激しい世の中を生きるチカラを身につけられます。 もちろん映像のプロの視点で書かれているので、すでに映像制作を実践している先生が、どうしたら「それなり」から「コンテストで入賞できるクオリティ」にできるかのヒントにもなります。 一緒に新しい教育のカタチを作っていきましょう!! 【目次】 プロローグ 自己紹介 ~映画監督が映像教育をひもときます~ 第1章 ドキュメンタリー制作で身につく5つのチカラとは? 意識を変える 「動画づくり」から「映像制作」へ 探究活動でのドキュメンタリー制作からはじめる 変化の激しい世の中を生き抜くための5つのチカラ コラム1 メイキング映像も撮りましょう 第2章 プログラム0:iPadで動画づくりをしてみよう【2021/03/30加筆修正】 6回の授業で動画づくりの基礎を学ぶ 1回目 撮影の基礎<カメラの使い方> 2回目 編集の基礎<編集アプリの使い方> 3回目 構成<見せ方を考える> 4回目 撮影の応用 5回目 編集の応用 6回目 上映~振り返り コラム2 タブレットパソコンとは? 第3章 ドキュメンタリー制作の全体像を理解しよう 取り組みやすいドキュメンタリーの2つのジャンル ドキュメンタリー制作の全体フロー コラム3 ちょっとだけドキュメンタリーについて語ります 第4章 プログラム1:ザ・ドキュメンタリー ①オリエンテーション<課題設定の仕方> ②リサーチ ③取材対象の決定 ④構成台本の作成 ⑤撮影<撮影の流れ> ⑤撮影<インタビューの事前準備> ⑤撮影<インタビューの撮影方法> インタビューの整理・分析 ⑥構成台本の完成 ⑦編集<編集の流れ> ⑦編集<編集の心構え> コラム4 アフレコをする【2021/03/30加筆修正】 第5章 プログラム2:プロモーションビデオ ①オリエンテーション<課題設定の仕方> ②リサーチ ③取材対象の決定 ④構成台本の作成 ⑤撮影 ⑥構成台本の完成 ⑦編集<内容に応じた工夫> コラム5 よりハイレベルな編集に向けて 第6章 発表~振り返り 準備<会場の設営から集客について> ⑨発表~振り返り コラム6 進路の相談を受けたとき エピローグ Film Educatorとして 発刊に寄せて ▽▽▽▽▽ 全国の高校1年生~3年生の男女を対象に実施した2020年8月の調査によると、調査対象者である高校生の98%がYouTubeを視聴しており、そのうち76%が毎日欠かさず視聴しているそうです。(LINEリサーチ調べ・2020年8月) 予想の範囲内かもしれませんが、このように数値で見ると圧倒されますよね。 さらに、別の調査によると、撮影した15秒の動画を投稿できるSNSサービスTikTokを知っている高校生は98%。そのうち、38%は実際に使っていて、6%は投稿もしているそうです。 男女別でみると、女子高生の9%がTikTokに動画を投稿しているという調査結果が出ています。(LINEリサーチ調べ・2020年11月) TikTokに投稿するということは、実際に動画を撮影して編集もしている、ということになります。簡易的なものであるとはいえ、1割弱の女子高生が自ら発信する「動画クリエイター」なのです。 このような調査結果をみると、ほとんどの高校生は動画が大好きで、実際に動画づくりをする生徒もこれからますます増えていきそうです。 授業でやってみたいとの生徒からのニーズも高まるはずです。 中高生でも動画づくりをできるようになったのは、デジタル技術の発達により、スマホやタブレットといった手のひらに収まる端末で簡単に専門技術を再現できるようになったことが大きく寄与しています。 かつて、Windows95が発売され、パソコンが一般家庭に普及しはじめた頃、写真の加工ですら、デザイナーがMacを使ってPhotoshop(画像編集ソフト)を駆使しないとできない特殊技能でした。 それが今では、撮影から加工、発信までをスマホだけで完結できてしまいます。 しかもごくごく簡単に。それを考えたら、中高生がスマホ1台で劇場用映画を作って世界公開することだってあり得ない話ではありません。 生徒が大好きな動画ですから、授業に取り入れてみたいと考える先生は多くいます。 しかし、カメラやパソコンなどの機材や設備が整っていなかったり、ノウハウがなかったりといったことが足かせとなり、二の足を踏んでしまうという話をよく耳にします。 そんな中、2019年12月、文部科学省は「GIGAスクール構想」を打ち出しました。 2023年度までに、義務教育段階にある児童生徒向けに学習用端末を1人1台導入し、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、その資金面も補助する、としています。 さらに、2020年4月7日、萩生田 光一文部科学大臣は記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を受け、GIGAスクール構想を早期実現するための支援などを積極的に推進すると表明しました。 そうです、まもなく、高校生を含めた「1人1台端末時代」が到来します。これで機材・設備の問題はとりあえずクリアできる可能性が高くなりました。 とはいえ、いざ授業で動画を扱うとなると、ノウハウが……。 そうです、その通りなのです。日本では「映像教育」は確立されているとは言えません。 そのため、動画づくりや映像制作を授業で扱うとなると、専門家を呼ぶか、外部のプログラムを導入する必要があると考えてしまい、躊躇してしまうのです。ためらってしまうのです。 生徒が大好きな動画。GIGAスクール構想のおかげで、機材・設備もある。 あとはちょっとのノウハウさえあれば、そう考える先生方に向けて、本書はその「ちょっとのノウハウ」をお伝えすることによって、動画づくりや映像制作を授業で実践したいというニーズを満たすことを目的としています。 「探究活動でドキュメンタリー制作を」 学習指導要領の改訂により、高等学校の「総合的な学習の時間」が2022年度から「総合的な探究の時間」に変わります。 また小中学校の「総合的な学習の時間」でも「探究的な学習の過程」がより重視されるようになります。 本書で提案するプログラムは、「探究活動」でドキュメンタリー制作を行うことです。 ドキュメンタリーなんて聞くと、一気にハードルが上がっていませんか? 「そもそも、なぜ探究活動で、ドキュメンタリー制作を?」という疑問がわくかもしれません。 安心してください。 本書では、私の実践事例をベースに、オススメする理由から機材の扱い方、編集の方法、そして発表までのノウハウを丁寧に紐解いていきます。 さらに、具体的にイメージしやすいように、実践事例の映像をストリーミング視聴できるようにしてあります。 「一緒に新しい教育のカタチを!」 「映画」を出発点にした映像制作には130年以上の歴史があります。 最新のテクノロジーは、常に映像の世界で存分に発揮されてきたと言えます。 映像表現は、非常にわかりやすく伝えられる手段だからです。 しかし、日本では映像を教育で展開しようという取組は本格的にはされていません。 私は映像制作の世界に30年以上身を置いていて、その知識と経験を教育に活かせないかとずっと思っていました。 生徒や先生からのニーズが高まった今、それを実現するために本書を書こうと思い至りました。 本書をきっかけに、一緒に新しい教育のカタチを作っていきましょう!
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