著者:智穀
ページ数:44

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御本地供とは鎮守権現等所現の化身に対して能現の本地身を供養することである。
本次第は安祥寺流の春日御本地供を元に宥快が編纂したもので高野山の四所明神を供養するために用いられる。
道場観等を変えれば各地の御本地供に用いることが可能である。
そもそも高野山は今でこそ四所明神と言われているが元々は天野神社に祀る二柱であった。
丹生と高野の二明神は高野山地主神で弘法大師の勧請である。
丹生明神は天照大神の妹であり、高野明神は丹生明神の子のである。
高野明神は弘法大師へ高野山を案内した犬を連れた明神で犬飼明神、または狩場明神と呼ばれる。
ある説には丹生を天照大神と同体、丹生・高野を夫婦とする。
三宮と四宮は創祀が定かではなく、三宮は蟻通明神で高野明神の妹とされる。
四宮は名前が明らかではない。
平安時代末期の一心院天野行勝が念誦する時に越前の氣比と安芸の厳島は往来の朋友なれば一所に住して密教を護持すと託宣あり。それより勧請して四所明神とする。
御本地に多説あるが以下にその一例を示しておく。
1丹生・2高野・3三宮・4四宮
1胎大日・2金大日・3千手・4弁天
1大日・2薬師(阿閦)・3千手・4弁天
1胎大日・2金大日・3千手・4文殊
1釈迦・2薬師(三四宮を言わず)
1不動・2愛染(三四宮を言わず)
本次第は朝意が書写し、普賢院智穀が書写した次第を底本としており、御本地は第一説を採用している。
本次第は増応の口決の挿入が見られる。
異本は多くいずれを正本とするかは判断が難しい。
いずれにしても寺院には必ず鎮守が祀られており、その御本地供は一山の主ならば必ず修すべきものである。
本次第を元にそれぞれの寺院に合わせた形で編んで欲しい。

※江戸期の写本に基づいているため訓点などが異なる場合があることをご了承ください。
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