著者:イカロス出版
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【電子版では、紙の雑誌と一部内容が異なる場合、掲載されないページや特別付録が含まれない場合がございます】第二次世界大戦前、ドイツ陸軍のマンシュタイン大佐(当時)らは、前線で歩兵を支援するための自走化・装甲化された砲兵部隊を提唱。このコンセプトに沿い、Ⅲ号戦車の車台上に、背の低い密閉された戦闘室を設け、7.5cm榴弾砲を搭載した「突撃砲」が開発され、西方侵攻作戦から実戦に投入された。
1941年6月に始まった独ソ戦で、ソ連軍の強力な戦車に遭遇したドイツ軍は、戦闘車両の対戦車火力の強化を模索。突撃砲にも長砲身7.5cm砲が搭載されるようになり、歩兵支援だけでなく対戦車戦闘にも投入されるようになる。また同時期には突撃砲の主砲をより大口径の10.5cm突撃榴弾砲としたタイプも登場している。その後、Ⅳ号戦車の車台を使用した突撃砲も登場し、Ⅲ号戦車ベースの従来の突撃砲はⅢ号突撃砲、Ⅳ号戦車ベースの突撃砲はⅣ号突撃砲と呼ばれるようになった。
また、1942年には市街戦で敵兵の籠る建造物を数発で吹き飛ばすため、Ⅲ号突撃砲をベースに、背の高い密閉戦闘室を設け、大威力の15cm重歩兵砲を搭載した突撃榴弾砲33が開発された。さらにその強化型として、Ⅳ号戦車の車台の上に重装甲の固定戦闘室と15cm重歩兵砲を搭載したⅣ号突撃戦車が開発され、1943年から実戦に投入されている。
第二次世界大戦において突撃砲と突撃戦車は大きな活躍を見せ、特にⅢ号突撃砲はドイツ軍装甲戦闘車輌の中で最多の1万輌強が生産され、連合軍の戦闘車輌を最も多く撃破した装甲戦闘車輌ともいわれる。
今回は地味ながら「歩兵の友」として大きな働きを果たした、これら突撃砲、突撃戦車について、様々な視点から考察していこう。
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