初心者のための株式投資入門 ―失敗を生かして投資に役立てる―

株式投資はもちろん利益を上げるためにやりますから、勝つことが大事ですよね。そして、勝つためには何が必要か。それは負けをいかに最小限にするかです。
勝つために負けのことを考えるとは、少し矛盾した考えのように聞こえるでしょうが、これは実は大事な考え方なのです。
プロがいつも儲けて、初心者がいつも負けてばかりいることの要因だと言っても言い過ぎではないほどのことなのです。

それは、株式投資では「勝ち続ける」ということは不可能であって、プロの投資家であっても必ず負けることがあるからです。したがって株式投資で勝つためには、負けることを前提に置きつつ、小さく負けて大きく勝つことを目指す必要があるのです。

では、負けを小さくするためにはどうすればよいのでしょうか？

大きく値上がりする株を見つけることでしょうか。それとも、配当金の高い株を長期で保有することでしょうか。いずれも、利益を得るための方法として間違いではないですが、負けを小さくするための最も大きな要因は、失敗をしないことです。
失敗とは、主にセオリーや事前の計画に沿って投資ができない場合であり、大敗する可能性が極めて高いといえる状態です。

本書では、失敗した事例からその回避方法を学ぶことによって、負けを最小限にするための基本動作や考え方を理解していただくことを目的としたものです。
これから投資をはじめようと考えている方や、とりあえず投資をはじめてみたけどあまりうまくいっていないという初心者の方に、ぜひお読みいただければと思っています。