著者:市丿澤征明
ページ数:92
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もしかしたら、やる気がある、やる気がないというのは個人の資質によるものだと思っているかもしれません。
しかし、そんなことはなくビジョンを創ることさえできれば、誰にでもやる気を出すことはできるのです。
僕は小学生を対象にサッカーのコーチをしているのですが、
子どもによってどうしてやる気が持続しないのか、そんな疑問を抱いていました。
それがきっかけでプロコーチからコーチングを学び、その中で質問について深く学びました。
この質問の技術を子どもたちに使ってみたところ、やる気が持続するようになっていきました。
子どもたちは強制されることなく、自らの意志で取り組むようになりました。
この子たちに共通するのは、外部からの刺激によってやる気をだすのではなく
自分自身の動機を認識することで自らやる気を出して行動しているという点です。
時には、外からの刺激も必要ですが、自分のもつ動機がスタートになっているので
主体的に行動していきます。
どうしても、やる気の見られない子を前にすると、追い立てるように言葉をかけてしまいがちです。
しかし、それでは自分自身の意思ではなく、他者の意思によって強制されやる気を出しているので長続きしません。
これを繰り返していくと、外部からの刺激がないとやる気が出ない状態、つまり受け身です。
ある人材開発団体が新入社員について調査したところ、新入社員の6割が受身的であると回答しています。
やはり自発的に行動できる人材が求められている社会からすれば、子どもの時に指示、命令されイヤイヤ行動してきたのか、
それとも興味、関心事に夢中になって行動してきたのか、この違いが大きく影響するでしょう。
今のベストアンサーを求めるのではなく、10年後20年後のベストアンサーを見越しながら
子育てしていくことが大切だと僕は考えています。
その中で欠かせないのが、なぜそうしたいのかを考えてしまう質問です。
質問により考え発見し、それが動機となるので自らの意思でやる気を出すことができるのです。
この経験を積み重ねていくことが、後に大きなビジョンを描く時に必要な力になるのです。
そこで、僕が子どもたちのやる気を引き出すのに、
どのようなことをしているのか、どのような質問をしているのかを本にまとめました。
ぜひ読んでみてください!
本書が子供とあなたの未来を明るくするために、少しでもお役に立てることを心より願っております。
目次
はじめに
第1章「やる気が出ない原因」
1 結果を求め続けるとやる気は失われていく
2 与えられた動機ではポジティブになれない
3 客観的な評価と意見はやる気を削ぐ
4 自分の意志で選ばないとやる気はでない
5 心理的安全性が高いとやる気が湧いてくる
第2章「子育てにコーチングを活用しよう!」
1 コーチングの目的は自走させること
2 未来から考える
3 課題の分離
4 心の底から望む未来はやる気を継続させる源
5 自分を変えて子供を変える
第3章「自分を変える方法」
1 セルフ・トークを変える
2 無意識の偏見を外す
3 サクセスを集めて自己評価を高めよう
4 嫌な気持ちを変えるには?
5 ビジョンを描く
第4章「ビジョンを創る質問」
1 質問で未来に目を向ける
2 自分を変える質問
3 ビジョンは必ず全肯定する
4 ビジョンは変わっていい
5 黙ってちゃんと聞く
第5章「質問事例集」
1 自分への質問
2 子ども(他者)への質問
「プロフィール」
市ノ澤征明(イチノサワ マサアキ)1970年生まれ/茨城県出身
NPO法人CERATIVO小美玉 代表理事
高校卒業後にサッカーのセミプロになるも挫折。その後サラリーマンを経て2012年にNPO法人(サッカークラブ)を立ち上げ独立。
チームの成績以上に個人の育成にこだわった結果、毎年Jリーグ下部組織に合格する選手を排出している。
その傍ら、ジュニア年代の行き過ぎた勝利至上主義を変えたい思いから、グラスルーツスポーツの環境改善として補欠ゼロに取り組んでいる。
現在はメンタルコーチとして、みんながスポーツを楽しむことができる新しいスポーツコーチングの構築に取り組んでいる。
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