著者:佃 一輝
ページ数:272
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●本書は、外国の先進文化である「茶文化」を日本人がどのように受容してきたのか、その歩みを跡づけることで日本文化の深層に迫るユニークな試論です。●全編を通じて繰り返されるキーワードは「異国ぶり」と「国ぶり」。最初に中国から移植された「茶」はグローバリズムの象徴であり、まさに「異国ぶり」そのものでした。やがて日本人のアイデンティティを自覚する「国ぶり」=「侘び茶」が成立しますが、その後ふたたびグローバリズムとしての「文人茶」が登場します。●今日に至るまで「国ぶり」と「異国ぶり」は日本人の思考法の二大潮流であり、そのせめぎ合いこそが日本人を形づくっているとさえ言えます。本書は、先進文化の受容と相克を経て独自の文化を醸成させてきた、この国の人々の心の物語でもあります。第一章 「国ぶり」と「異国ぶり」――せめぎ合う二つの魂
第二章 茶の一二〇〇年――喫茶文化の変遷をたどる
第三章 侘び茶の「茶事」と文人茶の「文会」――「聖性の希求」か「情の発露」か
第四章 「同じ」茶道と「異なる」文人茶――「型物の茶」か「自娯の茶」か
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