著者:北澤 夏司
ページ数:288
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――ハンガリーを起源とする、牛肉をパプリカなどの野菜で長時間煮込んだシチューの名前は、次のどれでしょうか。
1.ハラースレー、2.グヤーシュ、3.リジビジ
正解は、本書第2章10月25日のくだりをご覧ください。
まだ子供用自転車などというものはなかった終戦まもない頃、懸命に足の届かない大人自転車に挑戦して、ようやく乗れるようになったあの日から抱いていた「いつか自転車で世界を」という夢。40歳をいくらか過ぎた頃に患った病をきっかけに、子供の頃からの「夢」を実現させたいと思った著者は、20年勤めた会社を辞めて退職金の半分を家族に渡すと、愛車「シジュウカラ号」を担いで横浜港をナホトカに向け旅立った――。盗難や体調不良などのアクシデントに見舞われ、手を差し伸べる人々の優しさに触れながら、1983年の最初の旅から2010年まで、5回にわたってユーラシア大陸を駆け回った日々を綴った、サイクリスト必見の自転車旅行記。
[目次]
はじめに
第一章 『シジュウカラ号』訪れようとする中年燻す前に輝きを
(一九八三年八月~一二月)
フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ポーランド、スロバキア、オーストリア、旧ユーゴスラビア、ギリシャ
第二章 『カンレキ一号』落日後の残照の中を
(二〇〇〇年九月~一〇月)
ギリシャ、イタリア、クロアチア、スロベニア、オーストリア、ハンガリー
第三章 『カンレキ二号』残炎なお熱く
(二〇〇一年五月~九月)
フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、エストニア、ラトビア、リトアニア
第四章 『ロハ(六八)号』黄昏の旅
(二〇〇八年九月~一〇月)
ポルトガル、スペイン
終章 『六九:ロク(録)号・七〇:ナナエ(七重)号』光陰
(二〇一〇年四月~七月)
ポルトガル、スペイン、フランス、スイス、ドイツ、チェコ、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ウクライナ、モルドバ、ブルガリア、トルコ
あとがき
[出版社からのコメント]
はじめて一人で自転車に乗れるようになったとき、少し勇気をだして行った知らない町に子供ながら新鮮な感動を味わった方も少なくないのではないでしょうか。本書にはその知らない町がヨーロッパとなったような、走って体感するという純粋な楽しみが詰め込まれています。ヨーロッパの風を感じるこの旅を、ぜひ味わっていただければ嬉しく思います。
[著者プロフィール]
北澤 夏司(きたざわ・なつし)
1940年 長野県諏訪市生まれ。
諏訪清陵高校では山岳部、神奈川大学ではワンゲル部に在籍した。
1963年 ㈱信光社、入社。
ルビー、サファイア等酸化物単結晶製造の専業メーカーで、入社時はルビーレーザーの周辺技術を担当。
1983年 勤続20年を区切りに退職、60歳定年後では出来ない旅を目指した。
旅から戻った再就職時、前職は特殊で潰しが利かないと危惧したが、需要はあった。
2000年 60歳定年退職。以降、旅、資金調達、旅を繰り返し中。
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