著者:福安 彬
ページ数:106
¥99 → ¥0
【みつめる つたえる ふりかえる キャリアノート】(PDF版)と、記入版のキャリアノートを無料でプレゼントしています。
<本書の内容>
(まえがきより)
2020年度4月より、すべての小・中・高でキャリア・パスポートを実施することが決まりました。もちろん特別支援学校も例外ではありません。現代社会の状況を踏まえ、子どもたちが自分のことを振り返り、将来に見通しを持ちながら、主体的に学んでいくことができるような体制が、学校には求められています。
このような流れを受けて、各学校では4月からの実施に向けて準備を進めているところだと思います。そんな中、ある先生から「キャリア・パスポートについて情報が欲しい」と相談の電話がありました。私たち研究グループが、以前キャリア・パスポートに関わる研究を行っていたことを聞き、相談をされたということでした。話を聞く中で、キャリア・パスポートとは具体的にどのようなものなのか、学習に取り入れるにはどのように進めていけばよいのかなど、特別支援学校の現場でいくつもの困り感を抱えていることを知りました。
そもそも私たち研究グループは、研修を通して全国の特別支援学校に勤務する先生が集まり、教育現場で抱える課題をもとに、問題解決に向けて取り組むことを目的としたグループでした。そこでは、子どもが自分のことを知ることや小・中・高等部の連携、障害についての理解、卒業に向けての引き継ぎなど、様々な課題が浮かび上がり、その解決方法としてキャリアノート(本研究ではキャリア・パスポートではなく、キャリアノートという名称を使っていました。)を作成することにしました。子どもたちがノートを活用しながら学習することで、在学中はもちろんのこと、社会人になってからも力強く人生を歩んでいくことができるようにと願い、研究に取り組み、研究後もそれぞれのメンバーが各自ノートの普及を進めていました。
この度の文部科学省の方針、そして特別支援教育現場の先生方の声を聴き、私たちの研究がお役に立てるのではないかと考え、本書を作成することにしました。キャリア・パスポート導入にあたり、各学校や子どもたちの実態に合わせたものを作成するとともに、どのように教育課程に取り入れ運用していくかが大切なポイントになります。
本書を参考資料の一つにしていただき、子どもたちの学びにつなげていただけるとありがたいと思います。
また、本書は学校の先生だけでなく家庭、地域、福祉、就労関係など、特別支援教育に関わる多くの方々に見ていただきたいと考えています。本書を通して、学校での子どもたちの学びを知っていただくとともに、各関係機関の協力を仰ぎ、子どもたちのさらによりよい学び、そしてよりよい社会生活につながっていけばと考えています。
<目次>
まえがき
第1章 キャリア・パスポートが導入される
なぜ、今キャリア教育が必要とされているのか
働く環境、社会が変化している
キャリア・パスポートってどんなもの
キャリア・パスポートの目的と定義
キャリア・パスポートの運用方法
第2章 特別支援教育には、すでにキャリア・パスポートを先取りしている仕組みがある
特別支援教育とは
個別の教育支援計画と個別の指導計画
就労移行支援計画
白河総合支援学校の取り組み
第3章 個別の指導計画などの個別ツールを活用してわかってきたこと
個別ツールを使うことのメリット
個別ツールを使うことで見えてきた課題
子どもたちの主体性を引き出すことの難しさ
教員間の温度差、認識の違い
作成にかかる負担感
学校間、学年間の引き継ぎ
特別支援教育で同じ課題感をもつメンバーが集結
第4章 私たちが考えるキャリアノート
キャリアノートに求められる内容とは
全国の学校でもキャリアノートを模索していた
キャリアノートを活用して目指すべきこと
キャリア発達に必要な3つの視点
私たちの考えたキャリアノート
コラム:キャリアノートのイラストについて
第5章 子どもたちの主体性を引きだすために必要なこと
【理論編】振り返りの指導に影響を与える要素とは
研究概要
振り返りの工夫
学習活動の工夫
【実践編】振り返りの習慣化へ
第6章 キャリア・パスポートを活用するときに考えておきたい点
本人
子どもたち自身が活用できるようにすること
子どもたちの実態に合わせてキャリア・パスポートを作成すること
学校
学校全体で共通理解を図ること
学校の教育活動の中で横断的な教材をとして位置付けること各学校の実態に合わせて、柔軟に追加や修正していくこと
家庭、地域との連携
学校、子ども、保護者で共有し、計画的に進めていくこと
人生の節目でキャリア・パスポートを活用すること
継続的な活用のための仕組みづくり
ブロックチェーンの活用を考えること
個人情報に関するリテラシー教育を行うこと
あとがき
シリーズ一覧
- 同シリーズの電子書籍はありませんでした。
この期間中は料金が980円→0円となるため、この記事で紹介している電子書籍は、すべてこのKindle Unlimited無料体験で読むことが可能です。










