著者:水野 操
ページ数:111

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 この数年急速に3Dプリンターに対する注目が集まってきている。テレビでも3Dプリンターが取り上げられるようになった他、2012年10月にはMakersが出版されたことで、一般における興味が一層増してきており、多くの人達がモノづくりに目を向けるきっかけにもなっている。その一方で興味のほうが先行していることもあり、極端に言えば現在の3Dプリンターが魔法の道具であるかのごとく理解している人もいるのも確かである。
 このような状況が起こっているのは、一般の人にかぎらずこれまで製造業に携わってきた人たちにとっても3Dプリンターに関する基本的な情報を網羅的に扱った書物や情報がほとんど見当たらないことにある。
 本書では、
・3Dプリンターとはどのような用途で現在使われているのか
・どのようなことに向いているのか
・その仕組みはどのようなものなのか
・3Dプリンターを使うためには何が必要なのか
・3Dプリンターにはどのようなものが存在しているのか
という全体像をお伝えすることを目的としており、読者のみなさんの3Dプリンターのための簡単なガイドとなることを目指している。

これ一冊で到底すべてをカバーしたとは言えないが、これを足がかりにさらに3Dプリンターの情報を深掘りするためのきっかけとなれば幸いである。

【目次】

まえがき
本書の目的

第1章 様々な場面で活躍する3Dプリンター
 多様な産業で使用される3Dプリンター
 3Dプリンターの主な用途
 簡単に自分のオリジナルグッズをショップで販売
 3Dプリンターの活用が図られている場面
  コンセプトモデリングフェーズ
  試作フェーズ
  生産準備・生産フェーズ
  最終製品

第2章 3Dプリンターとは何ものか
 3Dプリンターとは
 3Dプリンターの仕組み
 3Dプリンタで使われる材料
 3Dプリンターで期待できる仕上がり
  仕上りの例
 3Dプリンターを使うことのメリットとデメリット
  メリット
  デメリット
 3Dプリンターは3Dデータがなければただの箱
 3Dデータとは何か
 3Dデータを作るためのモデラーの選び方
 3Dスキャナー
 STLファイル
 STLデータを作る上での注意点

第3章 3Dプリンタ利用の実際
 ステップ1:3Dモデラーでデータ準備する
 ステップ2:STLデータを準備する
 ステップ3:3Dプリンターで造型する
 ステップ4:後処理と完成

第4章 出力サービスの活用
 出力サービスの使用例

第5章 3Dプリンターガイド
 価格帯による違いを考える
 出力方式と材料の特徴
 主な3Dプリンターメーカー一覧
 主要機種を実際に使ってみる
 Dimension/uPrintによるプロセス

第6章 3Dプリンターがもっと普及していくために
 3Dプリンターが発達してもそれがすべてではない
 3Dプリンターに向いた使い方を考える
 材料の種類は拡がっていくのか
 経済性
 3Dデータの普及

あとがき
参考文献
ソフトウェアに関する参考情報
 3D CAD
 3D CG
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