著者:茂木広貴
ページ数:234
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税法理論の理論暗記で何が辛いって、「時間が経つと忘れちゃうこと」です。
どんなに優秀な受験生でも、大半の人は自分の「忘れっぽさ」に絶望すると思います。
「あんなに時間をかけてあんなに頑張ったのに忘れちゃった。。。。」という絶望です。
私も税法科目で、この絶望を経験しました。
2007年9月から勉強をスタートして2年目の2009年の5月ごろのことです。「ハードルの高さ」を認識するのに1年9ヶ月かかるというのはおそろしいものです。
1年目は会計科目+「固定資産税」だったので、
「本試験で覚えられてないけど、税法に専念すれば税法暗記もなんとかなる」
と考えていました。
幸い会計科目2科目は1年で合格できたので、思い通り2年目は税法に専念できました。
暗記自体そこまで苦手な人間でもなかったので、「税法だけなんだし、カリキュラムについていけばなんとかなる」と言い聞かせて9ヶ月やっていました。
ただ、全然ダメということに5月ごろ気づきました。(なぜダメなのかについては詳しくは本を見てください)
そこで、いろいろと思い巡らし
「これまでの人生で長文で覚えているといえば。。。。。歌。。。かな」
と思いついたのが2009年5月のことです。
ただ、はじめて税法科目で本試験合格できたのが2011年の8月の本試験でした。2年ちょっとかかっています。
「替え歌で覚えればいいんだ!」
と思ってから本試験で結果を出すまでに2年ちょっとです。しかもほとんど替え歌暗記の実行者がいない中でなのに。。です。
月に一度のテストはできても本試験が不合格では意味がありませんでした。
「替え歌で覚える」がこの本の5割の内容で、
その後の官報合格までに行った微調整やちょっとした工夫が残りの5割の内容です。
本試験で不合格になって、ただただ思いつきで替え歌にしてはいけないんだなと痛感したことを覚えています。
私の場合、
ミスチルはどこで使って、サザンはどこで投入するか
AKBは要件がいいのか、改正点が良いのか、
どうやったら応用問題をスムーズに解けるようになるのか
そういうところの計画において用意周到な準備が必要でした。
実際のところ、対面で話をしながら、ちょっとぐらい歌って伝えたいのですが、そういう機会も今のところないので、書籍にしました。歌の作り方を文字で表現するというのはなかなか難しかったのですが、なるべく実践したくなるように、そして、ノウハウも実践しやすいように分かり易く書いたつもりです。(一部のレビューにあるように「何も役立つことが書いてない」ことはさすがにないと思います。)不合格通知を受け取って学ぶというのも人生では大切なことかもしれませんが、あまり気分の良いものではありません。是非、私が体験した失敗をあらかじめ回避して1年でも早く合格する上での一助にして頂ければと思います。
一応、文字にしづらい具体的なノウハウの一例をここで挙げます。
「まぎらわしい言い回しを覚えるときの工夫」です。
「…経過する日」
という歌詞を覚えるとします。
全200曲ぐらい覚えている中で、なぜだか自分にとって苦手な個所、覚えづらい歌詞や間違えやすい部分ができるものです。1,2曲の暗記では経験できない苦しみだと思います。
「あそこの部分どうしても間違えちゃうな。。or いつも出てこない。。」
それが、自分にとって「…経過する日」という歌詞だったとします。
解答用紙に書いている最中に
「…経過する日」だったか、「…経過した日」だったか。。。。^^;
となりがちです。
こうなると精神衛生上最悪です。本試験でそんなことが起こったらもう他の部分に集中することが難しくなります。
そんなことにならないように、覚えづらい
「…経過する日」を歌う際に、
「…経過しゅ~る日」と歌います。
あえて変に歌うわけです。「ちょっとしたコツ」ですが、後で効いてきます。
こんな感じのコツを書きました。
実際、「ちょっとの差」が合格者と不合格者を分けます。
本当に重要なことは、テキストに書いてあります。誰でも知ることができます。まわりとの差はつきません。
ただ、「ちょっとしたこと」は誰でも知っているわけではありません。見落としている人も多いので、ライバルに差をつける上でかなり効果的です。歌で覚えていると、自然と反復できるため、「条文の理解が徐々に進む」効果も期待できます。これもかなり大きいです。理論暗記方法の差は、本試験当日には圧倒的な差になります。
【著者略歴】
茂木広貴
2012年官報合格 簿財法消国
税理士法人イータックス
http://anki.jimdo.com/
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そもそも「歌で覚える」ってどうなの?
という人もいると思いますが、
聖書には、「忘れっぽい」古代イスラエルのためのこんな記述があります。
申命記31:19
19 「ゆえに今,あなた方のためにこの歌を書き留め,それをイスラエルの子らに教えなさい。それを彼らの口に置いて,この歌がイスラエルの子らに対するわたしの証しとなるようにしなさい。
神がモーセに「歌を書き留めるように」と命令している場面です。
モーセが書き留めているので、神が自らモーセに歌ったようです。
その「歌を与えた理由」が見逃せません。
20、21節で、神は「あなた方は今はわたしに仕えているけれども、将来わたしを忘れて必ず裏切るようになる」というようなことを言っています。
そんな忘れっぽいイスラエル人に神が与えた秘策が「歌」でした。
また、ここまでの文脈を見て行くとさらに興味深いことに気づきます。この事が書いてある「申命記」には「忘れないようにしなさい」という感じの言葉が何度も繰り返されています。もちろん、方法もいくつか言及されています。
6:7,8「家で座るときも、道を歩くときも、寝るときも、起きるときもそれについて話さねばならない。それをしるしとしてあなたの手にくくり」
17:18「律法の写しを自分のために書に書きとらなければならない。そしてそれは常にそのもとに置かれ、彼は命の日の限りそれを読まなければならない」
税理士試験で私が受験生だった頃まで行われてきた方法と近いです。神から「ひたすら読んだり書いたり」が勧められていました。やっぱりそういう方法も大切なんですね。
ただ、6章や17章で「話したり、書いたり、読んだり」を勧めたものの、それでもやっぱり、31章で「あなた方は必ず忘れちゃうでしょう」というわけです。読んだり書いたりを必死に一年繰り返してきたけど結局忘れちゃう受験生には身に染みる展開かもしれません。
当時の状況を少し想像してみましょう。
モーセの時代なので、PCもHDDもUSBメモリはありません。紙やペンさえ一般家庭にはありません。契約書さえ簡単には作れません。
なにも残ってない中、100年後
神:「あの時の契約覚えてないのか?」
古代イスラエル人:「覚えてません。。」
ありそうな話です。
PCにもUSBメモリにも、カンニングペーパーにも頼れません。読んだり書いたりを繰り返させてもダメです。「人間の忘れっぽさ」に対して完全に打つ手なしのように思えます。
そんな絶望的に思える状況で、申命記の最後の最後に示された「忘れないための神の知恵」が「歌う」でした。
要するに何百年も経って、『神って誰?』という世代ばかりになったとしても、
「あなた方の頭の中には、幼いころにならった歌が必ず残っているはずだ。だから、わたしのことを知らないとは言わせない!!その歌こそがわたしについての証しなのだ!」というのが申命記の31章19節の神の意図でした。
「歌になっているだけで人間はなかなか忘れらない」ということを知っていたわけです。
確かに21世紀のわたしたちでも幼い頃の童謡など、意味など分からなくても歌えたりするものです。
「かごめかごめ 籠の中の鳥は いついつ出やる
夜明けの晩に 鶴と亀が滑った 後ろの正面だあれ」
わたくしも今、この「かごめかごめ」歌えますが、全く意味が分かりません。。
「神の記憶術」。。。おそるべしです。
ただ、この「恐るべき記憶への定着度」は「読んだり書いたりを繰り返した挙句に自分の忘れっぽさに絶望している税理士試験の受験生」には朗報です。意味がわからなくても覚えられるというところが他の暗記方法と大きく異なる部分です。理解の前に先に覚えられるので有利です。もちろん理解も重要ですが、その理解を後から歌が助けてくれます。
ぜひ使ってみましょう。
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