著者:金田 泰
ページ数:324

¥308¥0

立体を層にわけて造形していく 3D プリンタには以前から興味があったが, 個人で買えるものだとはおもっていなかった. 2012 年後半になって数万円で買えるものがあると知ってから, 急にそれがほしくなった. 短時間だったがあれこれしらべた結果, Printrbot Plus というキットを買うことにした.

Printrbot は初心者向けという評判だった. ところが, 買ってみるといろいろできのわるいところがあり, 初心者がくみたてるにはいろいろ問題があった. しかしそれゆえに, できのよいキットでは経験できないことをいろいろ経験することができた. だから, ここでの経験は Printrbot 以外でもやくにたつのではないかとかんがえている. 悪戦苦闘したすえに印刷できるようになり, いろいろためすことができた.

この本は Printrbot に関するブログ記事をもとにして, くみたて・調整の過程やそこでえられた知識を記述したものである. えられた知識は体系的にまとめたほうがわかりやすく, つかいやすいが, この本では 3D プリンタ製作・調整の過程もみていただきたいので, ゆるい分類をするにとどめている. じっくり読むひとにはぜひこの Kindle 本を買っていただきたい. しかし, 検索するには, この本ほど洗練されてはいないがほぼおなじ内容が書かれているブログのほうがよいかもしれない. もうひとつここでことわっておきたいのは, Printrbot Plus というキットの内容はどんどん変化している (私がくみたてたのは最初のバージョンだが, 2013 年 5 月現在はバージョン 2 が販売されている) ので, この本のとおりにはくみたてられない可能性があるということだ.

目次

– はじめに
– 準備編 (デジタル・ファブリケーション, 3D プリンタの種類・構造, 渋谷 FabLab など)
– くみたて編 (発注, 部品, くみたて手順, Printrbot の弱点と対策, くみたてのくふうなど)
– 設定・調整編 (動作不良対策, 印刷ずれ対策, 冷却, ステッピング・モータの分解など)
– ソフトウェア編 (デザイン・ツール, スライサ, 印刷ツール, 視覚化ツールなど)
– 作品編 (修理部品, 印刷困難な立体, 中空立体, 3 次元迷路, アルゴリズミックな造形など)
– 背景編 (ものづくり, コンピュータ, 道具など)
– おわりに

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