著者:高城剛
ページ数:237

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「ダメ。ゼッタイ。」というキャッチコピーとともに、日本では大麻が厳しく規制されているが、世界に目を向けてみれば、実に多くの国々が大麻を「医療用大麻」として合法化・非犯罪化している。
大麻に含まれる成分が、がん、認知症、てんかんなどに効くということが、科学的なエビデンスとともに判明しつつあるのだ。
こうした事実を、常にビジネスチャンスをうかがっている投資家や事業家が見逃すはずがない。
すでにアメリカ、イギリス、カナダでは医療用大麻だけでなく、嗜好用大麻をも一大産業にしようと、急速に準備を始めている。
この動きは、現在、「グリーンラッシュ」と呼ばれている。

そして、2018年6月。
WHO(世界保健機関)が大麻に関する記述を見直すと目されている。
これを分岐点に、世界の「グリーンラッシュ」はますます世界を席巻するだろう。
かつての「ゴールドラッシュ」が世界規模で経済の流れを変え、街を作り、歴史を動かしたように。

世界の動きから取り残され、“大麻ガラパゴス”といわざるをえない日本において、どう大麻産業でビジネスの好機をつかむか。

本書はおよそ2年をかけて、世界中の先端研究者やビジネスマン、愛好家から政治家・官僚まで、100人以上にうかがった話を題材としている。
海外の学会やコンベンションに参加し、自ら先端科学の知見を蓄えてきたつもりだが、本書に興味を持った日本の出版社は皆無であり、その理由も不明なままだった。
これが、日本の現状を物語っており、また、大麻に限らず、日本に閉塞感が漂う原因のひとつだと考えざるをえない。

不透明な密室で多くの物事が決められる日本に、果たして透明化する日が来るのだろうか?
その試験紙のように、僕は日本の大麻産業の行方を見ている。

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