著者:芳野 満彦
ページ数:457

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新田次郎の小説『栄光の岩壁』のモデルとなったクライマー、芳野満彦。
高校時代に厳冬期の八ヶ岳で遭難し、友人と両足指を失った彼は再び山をめざした。

厳しいクライミングに情熱を傾け、国内の数々の岩壁で初登攀を成し遂げたのち、ついには日本人として初めてマッターホルン北壁を登攀するという快挙を成し遂げる。

その登攀記録や散文、詩、絵画などをまとめた『山靴の音』には、遭難の悲しみやハンディキャップを乗り越え、未踏の岩壁に挑み続けた青年の情熱と、のびやかな山への愛情が描かれている。

1959年の刊行後、1981年の文庫版「新編山靴の音」再編を経て半世紀にわたって登山者に読まれてきた。

初版の朋文堂版と二見書房版、中公文庫版の全作品を、ヤマケイ文庫に収録した完全版。

凍傷で足指すべてを失いながらも、日本人として初めてマッターホルン北壁登攀に成功した伝説的クライマー、芳野満彦がみずみずしい感性で綴った、山の青春譜。

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