著者:下村幸喜
ページ数:98
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本書は、古いノートパソコンを少ない費用で実務に活かすという目的で書いたものです。そのためにウィンドウズに代わりリナックスを使うのですが、私自身が、あちこち調べチャレンジを続けた中で、「必要な事を簡単に書いたものがあれば、便利だったのに・・」と思える内容をまとめたものです。
リナックスという言葉を聞いたことがあるという方も多いでしょう。また、コンピューターを動かすプログラムの一つだということも知っている方もあるでしょう。
しかし、家電量販店のパソコン売り場に出かけても、「リナックスパソコン」という表示もなければ、そもそもパソコン売り場で「リナックス」という文字を目にすることはないかも知れません。
その一方で、数は少ないものの、大型の本屋さんや、小規模の本屋でも雑誌の中にリナックスという言葉を目にすることはあるでしょう。
リナックスは、大雑把にいえば、ウィンドウズのように、パソコン本体を動かしてくれるプログラムのことです。
リナックスはマニアの人が使うものという認識の方もいるでしょうが、ごく近年になり、”リナックスはマニアが扱うもので難しい”という常識が変化しつつあると言えます。
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さて、物事は反対から見ると違う世界が現れてきます。上に書いたようなことが世間で起きているので、ウィンドウズXPやVistaで動いていたパソコンであれば、中古ショップに行けば、3,500円程度でかなり綺麗なノートパソコンが手に入る可能性があるのです。
問題は、古いままでは使うのでは便利が悪いという点ですが、こうしたパソコンをサクサク動く、実用的なものにしてくれるもの、それがリナックスなのです。
手元に眠っているパソコンがあるか、誰かに譲ってもらえれば、実質タダで実務で使えるようになるかも知れません。
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本書は、小規模事業者、専門家の事務所、個人商店、NPO、地域の団体などの方が、限られた経費の中で、事業用パソコンとして”実務で使う”ために、安いパソコンを購入、あるいは使用していない古いパソコンをリナックスで活かして使うことを目的としています。
「古いパソコン」という言葉を使っていますが、動くソフトはリナックスもそのリナックス上で動くオフィスソフトも最新のものですから、古く低機能なものを我慢して使って下さいということではありません。実用として快適に使えます。
また、通常はウィンドウズパソコンを使用していて、いざと言うときのバックアップとして、古いパソコンを最新ソフトで使えるようにしておくことにも使用できます。
色々なノートパソコンを使ってみると、ウィンドウズXP、ウィンドウズVistaの時代のノートパソコンは、キータッチが良いものが多く、文章を書くための専用ノートパソコンとして、あるいはBGMを流すのに適した音質の良いパソコンもあり、少ない出費で楽しめますので、ご年配の方にもぜひお薦めいたします。
リナックスは、マニア向けという要素が強いことから、自分で調べて、自己責任で行なうというのが暗黙のルールとなっています。インターネット上に情報は多いものの、いろいろと越えるべきハードルが多く、何から手をつければ何ができるようになるのか分かり難いと思います。そのため、”実務で使う”という切り口からまとめたものが本書なのです。
従って、本書はリナックスに関する本ですが、マニア向けのものではありません。あくまで実務で使うことを目的とした実用書です。ですから、リナックスをマスターするためのものではなく、まったく知らない”初心者”が、一般的な事務処理という程度の”実務で使える人”になるためのものだとお考えください。
本書をお読みになれば、今までなぜこんな費用のかからず便利なことがあるのを知らなかったのだろうかとお感じになるかもしれません。昔なかなか手が出せなかった人気機種が手に入ると、憧れていたかつてのアイドルに会ったような気分になり嬉しくなります。
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