著者:Zizi
ページ数:187
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外務省が発表している海外在留邦人数調査統計によると、平成30年(2018年)10月1日現在、日本人の海外滞在者の総数は約139万人で、統計を開始した昭和43年以降最多となっています。
不思議なのは日本の人口はどんどん減っているのにもかかわらず、毎年海外移住者の数は年々右肩上がりに増えていることです。
日本では日本を礼賛するような番組ばかり放送されているそうですが、「失われた30年」と言われるように、この30年間ずっと日本は過去の栄光を引きずるあまり、段々と後進国に逆戻りしつつあります。
確かに30年前の「世界の時価総額ランキング」には上位50社のうち、32社が日本企業、17社が米企業で日本とアメリカ企業が独占状態でしたが、2019年4月時点の「世界の時価総額ランキング」は31社が米企業で日本企業は1社のみでトヨタだけという転落ぶりです。
終身雇用の崩壊、年功序列や強烈な同調圧力などの前時代的な働き方に嫌気が差し、年金ももらえるか定かでない若者世代は国や政府にもう何も期待していない人も少なくないでしょう。
僕は日本が大好きですし、自分が生まれ育った町を自分が生まれたときよりも少しでも良くしてからこの世から離れたいと考えていますが、今の日本の制度ではあまりにも障壁が多いと感じざるを得ません。
「日本には何でもあるが希望だけがない」と気づいた人から順番に海外に出ていっているというのが、日本の人口はどんどん減っているのにもかかわらず、毎年海外移住者の数は年々右肩上がりに増えている現象を引き起こしている理由の1つだと僕は考えています。
世界では国に動いてもらうために大規模なデモがよく行われていますが、日本にはデモを起こす文化や土壌が根付いていません。
「国が動かないなら自分が動くしかない」
きっとそんな若者たちが海外に出ていっているんだと思います。
しかし、一般的に海外移住というと、まだまだハードルが高いイメージではないでしょうか?
「仕事はどうすればいいんだろう?」
「ビザは?」
「英語や現地語は?」
確かに超えるべきハードルはありますが、時間をかけて準備をすれば誰でも海外移住は可能です。
しかし、海外移住の情報は個人ブログによる断片的なものばかりで、体系的に海外移住を解説するものや海外移住実現の手助けをしてくれるような書籍は見当たりませんでした(あっても情報が古いものばかり)。
この10年で世界は大きく変わり、インターネットの爆発的な普及とIOTにより、海外移住のスタンダードも大きくアップデートされました。
例えば、10年前はタクシーによるボッタクリ、宿泊先は現地で自分の足で探す、航空券は数ヶ月前から購入することが当たり前でしたが、今では海外でタクシーは「Uber」宿泊先は「Airbnb」航空券は「skyscanner」というようなオンラインサービスを使うのは当たり前で、これは10年前では考えられないことでした。
また、パソコン一台で世界のどこでも働ける「ノマドワーカー」と呼ばれる人達の登場で、海外移住のハードルは一気に下がっています。
コロナウイルスの影響により、日本でもリモートワークやテレワークといった働き方が普及し、在宅で仕事をしている人も多いと思います。
そういった働き方をする中で、多くの人が「在宅で仕事をできるなら家賃の高い東京に居続ける必要はないのでは?」ということに多くの人が気づき始めています。
本書は僕の9年間に及ぶ海外移住生活の集大成としてまとめた本です。
世界一やさしい海外移住の教科書として、ビザなし、スキルなし、英語力ゼロから海外移住を目指す方法を解説していきます。
コロナウイルスやこれから起こると言われている、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震などの自然災害を機に海外を目指す人がこれからも増えると思いますが、何かを始めるのに遅すぎることはありません。
始めようと思った今が一番若いからです。
僕が初めて海外に1人で行ったのは19歳の夏で、マレーシアのクアラルンプールを目指しました。
生まれてはじめての異国の地、現地空港に降り立った時の全身にまとわりつくような湿気混じりの生ぬるい風は今でも忘れません。
右も左も分からない僕は幸運なことに、その時飛行機でたまたま隣になった日本人のおじさんに、入国の仕方や街の中心部までの行き方を教えてもらい助かりました。
過去の自分もあなたと同じように悩み、途方に暮れていました。
次は僕がみなさんを助ける番です。
そこで本書では、海外移住を考え始めた際のハードルを読者目線で一緒に解決していき、これから海外移住を考えている人の背中を押し、まずは最初のステップを踏み出してもらうことを一番の目標としました。
まず第1章では海外移住の基礎知識について解説し、第2章では海外移住のハードル、そして第3章では海外移住者ロードマップを解説していきます。
最終章である第4章では海外移住のハードルを乗り越えて、海外移住を実現したみなさんへインタビューをし、実体験に基づく海外移住者の生の声を掲載し、最終的には読者の皆さんが海外移住を実現できるように構成しました。
順番通り読んでいってもいいですが、目次がありますので、あなたが興味のある箇所から是非読んでみてください。
本書を読むことで、漠然と感じていた海外移住のハードルを小分けにして、順番に解決していき、自分にもできそうだと思ってもらい、海外移住をしてみたい人の背中をそっと押せるような存在になれれば著者としてこんなに嬉しいことはありません。
Zizi
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