著者:富永 憲生
ページ数:302
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1930年代前半、日本は世界に先駆けて世界恐慌から脱出し世界の中でとりわけ高い経済成長をとげた。その要因として、これまでは1931年末の高橋財政の効果をあげることがほとんどであった。本書は金輸出再禁止後のこの時期、多くの新産業が勃興し急成長したことを重視する。多様な新産業の急拡大を軸に、日本経済の高成長過程を分析する。筆者は日本が恐慌から脱出して日中戦争が勃発する間の1932~36年間の日本経済を、つかの間ではあったが戦後の高度成長期前史として捉える。
【目次】
はじめに
第1章 1929-36年間の日本経済と高成長商品
1.1930年代前半の日本経済
2.1929-36年間の高成長商品
3.1920年代との比較
4.まとめにかえて
第2章 輸出と高成長商品
1.商品別の輸出動向
2.地域別輸出の動向
3.輸出を主とする重要高成長商品
4.まとめ
5.補足
1930年代の缶詰産業-飛躍とその要因-
第3章 国産化の進展と高成長商品
1.戦間期国産化の概観
2.産業の保護育成政策
3.外国技術の吸収と技術の向上
4.まとめにかえて
第4章 設備投資と労働市場
1.設備投資と高成長商品
2.労働市場
3.まとめ
第5章 高成長商品と企業
1.高成長商品の生産企業規模による区分
2.高成長商品と大企業
3.高成長商品と中小企業
4.高成長商品と起業家精神
おわりに
補足1 重要高成長商品について
補足2 八幡製鉄所の生産額を考慮した工業統計データの修正について
あとがき
【著者プロフィール】
富永 憲生(とみなが・のりお)
昭和22年生れ
昭和56年 東京大学大学院応用経済学専攻単位取得退学
昭和56年 日本学術振興会奨励研究員
昭和59年 東亜大学工学部・経営学部講師・助教授(~平成6年)
平成6年 広島市立大学国際学部助教授
平成10年 同上 教授
平成12年 経済学博士(大阪大学)
平成25年 広島市立大学名誉教授
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