著者:新井清義
ページ数:69

¥110¥0

ここ10年で「発達障害」という言葉が広く知られるようになりました。
ですが、その中に分類される「学習障害」の認知はまだまだ低いのが実情なのです。

学習障害とは、知的な能力に劣りはないのに、一般的な読み書きや算数の能力に劣りがある障害のことを言います。
ですから、「問題児」のレッテルを貼られることがしばしばあります。
そのせいで、ポテンシャルがあるのにも関わらず、才能を潰されてしまうのです。

本書はそうした世間の誤った認識、誤解による、当事者の生きづらさへの解決策を提案するものです。

学習障害の専門家として活動する著者が、その定義、症状から、当事者を取り巻く教育の現状、サポート方法、練習方法までを1冊に凝縮しました。

学習障害を見分けるためのチェックリストもお付けしました。
ぜひご参考ください。

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まえがき

第1章 画一的な教育に合わない特別なニーズを持った子どもたち
「平等」の罠
学びのオーダーメイド
どんな子も当たり前に教育が受けられるように
従来の教育システムに合わない特別なニーズを持った子ども
学習障害〜学習に関する特異的発達障害〜
認知度の低い学習障害

第2章 「学習障害」とは何を意味するのか
「発達障害」とはどんな状態か
学習障害は発達障害の一つ
学習障害の2つの定義
学習障害の中核にあるディスレクシア
算数障害
学習障害の子どもたちが学校の授業で困っていること

第3章 学習障害の子どもを取り巻く日本の現状
学びの機会の喪失
障害の社会モデル
「印刷物障害」とは何か
特性ゆえの困難を補う合理的配慮
学校現場での合理的配慮

第4章 早期支援の必要性とサポート方法
「努力不足」という誤解
学習障害の子どもに対するサポート方法
読み書きのトレーニング
ICT(情報通信技術)という選択
「学習障害=学べない」ではない

第5章 学習障害を見分けるポイント
読み書きに関する臨床症状
読み書きの困難さに関するチェックリスト
算数の困難さの臨床症状
算数の困難さに関するチェックリスト

あとがき 

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♦著者プロフィール
新井清義(あらい・すみよし)
1988年、群馬県生まれ。
大阪大学大学院連合小児発達学研究科博士課程修了。
博士(小児発達学)
大学院生時代、発達障害児の脳機能の研究に取り組む。
ADHD(注意欠如多動症)の脳機能発達の研究で博士号を取得。

大学院修了後、発達に偏りのある子供たちが通うフリースクールに教職員として就職。生まれつき平均よりも顕著に高い能力を持ったギフテッドチャイルドのクラスを担当する。

当初は研究者を志していたが、不適切な養育によって深刻な二次障害を負ってしまった子供たちや障害にばかり焦点が当てられ、才能を伸ばす機会を失った多くの発達障害の子供たちを目の当たりにし、教育現場で生きていくことを決意。

その後、心理学や脳科学をベースとした能力開発の授業を行う学習塾に就職。有名私立学校を目指す子供達だけでなく発達に偏りのある子供たちを対象に、関東近郊や大阪、京都、広島、愛知から生徒が集まるオンライン授業を展開。

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