著者:Zizi
ページ数:129

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世界各国で検疫や国境の閉鎖、日本国内でも耳が痛くなるほど「自粛」という言葉を聞くようになり、新型コロナウイルスは旅行者に致命的な打撃を与えたかのように見えます。

しかし、実際はこの2年間で「フリーランスやデジタルノマド」という働き方はかつてないほどの広がりを見せています。

2021年の時点で世界を放浪するデジタルノマドは3,500万人を超え、これはカナダの人口に相当します。

国境を越え、WiFi環境があれば、どこにでも自由に移動できる「フリーランスやノマドワーカー」は世界的に注目されており、これまでとは異なる人材獲得競争を始めています。

デジタルノマドの数が増え、経済的な影響力が強まったことで、各国その影響を無視できなくなってきたからです。

コロナ禍の2020年夏、少数国家を中心にデジタルノマドを呼び込むためのビザプログラムを開始しました。

エストニアを皮切りに、バルバドス、バミューダ、コスタリカ、アンギラ、アンティグアなどでも始まり、現在では30カ国以上が「フリーランスやノマドワーカー」向けに何らかのインセンティブを提供しています。

例えば、所得税の減免、住居補助、複数年のビザ付与などの優遇措置は、従業員の福利厚生と同じくらい人気があります。

当然この新しい制度のすべて素晴らしいというわけではありませんが、各国が熱心にフリーランスやノマドワーカーに求愛しているという事実だけでも注目に値することでしょう。

つまり、今後どういう事が起こるのかというと、「大海外移住の時代が訪れる」ということです。

「コロナを機に世界中で仕事のリモート化→コロナ後に移住後の仕事の心配が無くなる」

コロナ後に各国が国境を再度開くことで、在宅勤務派の多くが世界中どこでも仕事ができるようになり、結果的に今後もさらにフリーランスやデジタルノマドの数が増え続け、次の人類の大移動のきっかけになるかもしれません。

パンデミックにより、世界で何百万人もの人々が自宅での仕事をしなければならなくない状況になり、世界中で「リモートワーク」の導入が半ば強制的に進んだ結果、僕たちは歴史上初めて、「自分のキャリアとオフィスの場所を見直す」という選択肢を手にしたのです。

実は「新型コロナウイルスが大海外移住時代の引き金を引いた」と歴史書に書かれる未来があってもまったく不思議ではありません。

今後、「世界が元通りに戻ること」を望んでいる人たちが一定数いると思いますが、もう同じ世界に戻ることはないでしょう。

それはあらゆる面で「オンライン化」が進んだからに他なりません。

海外渡航の形も「ワクチンパスポート」の登場により変化、これまで当たり前だった出張もオンラインで十分ということも増えてきています。

新しい技術が多くの人に広まってしまうと、もう後戻りできないのです。

電話がなかった時代には戻れませんよね。

なので、既にコロナ以前の世界には戻れないのです。

つまり、僕らがやるべきことはコロナ以降の世界に目を向けることでしょう。

そこで本書では、これから海外移住を考えている人たちのために、コロナ、もしくはコロナ後の海外移住のトレンド、世界的な流れを大枠で理解してもらうことを念頭に置きました。

まず第1章では「海外移住者が増え続ける理由とこれから日本で起こること」と称し、なぜ日本人海外移住者は日本全体の人口が減っているのにもかかわらず、増えているのかについて解説していきます。

続く第2章では「これからの海外移住に必要な5つのキーワード」と称し、コロナ前後で変化している海外移住のトレンドを解説、そして第3章では「コロナウイルスで三極化した世界」と称し、新型コロナウイルスにより世界で起こっている変化について解説していきます。

第4章では、「これからの海外移住で注目すべき国」と称し、具体的な国名や地名を挙げ、その理由と併せて解説していきます。

最終章である第5章では「コロナ禍の海外移住者&渡航者の声」と称し、実際にコロナ禍で海外移住を実現or渡航したみなさんへインタビューをし、実体験に基づく海外移住者の生の声を掲載しています。

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