著者:宮内武文
ページ数:110
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株なんてものは結局は上がるか下がるかしかないのだから、コインの表か裏かで売買を決めても儲かるかもしれない。ただ、自分が買った途端、株価は下がっていくし、自分が売った途端、株価は上がっていく。実際はそんなことはないのだが、感情が入り込むことでそう感じるのだ。傍観者のままならば株価の上下を見てもただの波にしか感じないが、当事者になった途端、さざ波でも気になるものだ。
いつ買うか、いつ売るかをあらかじめ決め、機械的に取り引きすることで感情を入れ込む必要がないのがIPO投資だ。お金はいくら働かせても疲れないし、文句も言わない勤勉で無口な最高な労働者なのだから、お金を働かせないのはもったいない。
本書は証券会社から優先的に新規公開株を裁量配分されるような資産家ではない、一般投資家向けにネット上で全てが完結するIPO投資について解説した。
IPOとは何か、IPOの申し込みの流れ、なぜ新規公開株は上がりやすいのかその理由、上場するメリット・デメリット、どんな企業が上場してどんな企業が上場していないのか、サラッと言えるとカッコイイ専門用語などを載せている。
IPO投資が必ずしも最善の投資方法とは言えないが、選択候補の一つとして。
*本書では公募価格で購入して初値で売却することを前提とする。また、REIT・インフラファンドは一般の株式IPOとは違い、損失リスクが高いので本書では取り扱わない。
目次
はじめに
IPOとは新規公開株のこと
初値はなぜ上がるのか?そのメカニズム
店頭配分と抽選
店頭配分
抽選
店頭配分は割に合わない
新規公開株の種類
公募
売出し
オーバーアロットメント
IPOの流れ
①想定価格決定
②上場承認
③仮条件
④需要申告(ブックビルディング)
⑤公募価格決定
⑥抽選
⑦購入申し込み
⑧上場
初値がつかない⁉︎
証券会社の利益
リスクは当然ある
機会損失
公募割れ
初値売却で塩漬け回避
証券会社によりルールが違う
抽選方法には、大きく分けて二つの方法がある
前受金不要
前受金不要の証券会社一覧
前受制
前受制の証券会社一覧
後期型
後期型の証券会社一覧
店舗型証券
大手証券5社
ネット証券
5大ネット証券
スマホ証券
当選確率を上げるコツ
前受金不要の証券会社は全て申し込む
主幹事証券を優先して申し込む
ネット抽選分の割り当て率が高いネット証券を優先して申し込む
同一資金で複数の銘柄に申し込む
同一資金で複数銘柄に申し込める証券会社
後期型のタイムラグを利用して同一銘柄に同一資金で申し込む
後期型の証券会社
委託幹事証券にも注目
野村証券
SBI証券
大和証券
みずほ証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
岡三証券
上場するメリットとデメリット
メリット
融資ではなく出資。返済義務のない資金を不特定多数の投資家から調達できる
信用力が上がる
デメリット
株主に経営に対して口を挟まれる
法定開示・適時開示義務
コストがかかる
上場している企業、未上場・非上場の企業
上場企業例
未上場・非上場企業例
スクリーニング
上場する市場
東証マザーズへの上場は初値が上がりやすい
公開株式数、吸収金額の大小
単独上場か同時上場か
公開株式の割合
想定価格・仮条件・公募価格の高低
ロックアップ
オファリングレシオ
知名度・業績
業種
地合い
想定価格・仮条件・公募価格の相関
実践
情報ソース
巻末資料
表から何が読み取れるか
圧倒的に東証マザーズへの上場が多い
3月と12月に上場する企業が多い
1回の申し込みに必要な資金は?
おわりに
シリーズ一覧
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