著者:山根 英樹
ページ数:143

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ジョン万次郎の影に隠れた幕末漂流者とハワイ人女性の史実に基づく物語

賢吾はある日「ジョン万次郎漂流記」を手にする。そしてその中に書かれていた五右衛門という土佐の漂流民が1841年の江戸末期、ジョン万次郎と共に土佐から漁に出て漂流し、ハワイにたどり着いたが鎖国政策により帰国を阻まれ、ハワイ王国転換期の約9年間をオアフ島で暮らしたことを知る。五右衛門は洗礼を受け日本人として初めてハワイ王国に帰化した一人となる。彼はハワイ人女性と結婚したが生き別れとなっていた母に会いたい一心で、妻をハワイに残して万次郎らと共に帰国するが……

その心情が高齢の母の世話で悩んでいたことと重なり、賢吾は現状の打開策の手がかりを模索するためハワイと高知に飛ぶ。様々な調査を進める中で知った驚きの秘話。日本とハワイ、そして現在と過去、180年もの時空を超えて私たちに伝わるハワイ人のアロハ精神。ホノルル市在住の著者が4年以上の歳月をかけて高知県とハワイで取材調査を行なった。またハワイ州農務省に勤務した異色の経歴からハワイ農業の歴史を踏まえた描写をしている。

目次
1  序章
2  出漁
3  漂流
4  ハワイへ
5  重助の死
6  船長との再会
7  ヒナとの出会い
8  別れ
9  いよいよ祖国へ
10 晩年
11 終章

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