著者:橋本 幸虎
ページ数:61
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これをしなければならない的な本ではありません。
本書は「モンテッソーリ教育」と「アドラー教育」の子育ての考え方をご紹介しています。
最近は両方ともたくさんの本が出版されているので、ご存じの方も多いでしょう。
モンテッソーリ教育は障害者教育がルーツの、「自立した人間」を育てるための教育法です。
子供と大人(親)は対等という考えがベースにあります。
子どもがすべきことを、大人が一方的に決めたりしない。
むやみに手や口を出したりしない。
子供自身を尊重する。
子供の意見や考えを大切にする。
子どもが持つ能力を引き出すため、あくまでサポート役(援助)に徹します。
たとえば、女の子が遠足に着ていく服にヒラヒラの可愛いよそ行きの服を選んだとします。
当然シンプルな服の方が動きやすいですし、親としては汚れてもよい普段着を着て欲しい。
だとしてもそこで「それを脱いでこっちのを着なさい」と命令してしまったら、子供は自分が決めたことを否定されたようで、嫌な気分になります。
だからと言って「はいはい」とただ、言うことを聞くわけでもありません。
子供は決めるための十分な知識をまだ、持っていません。
なので、決めるための必要なヒントを伝えてあげます。
「あなたが大好きなお洋服が汚れちゃうけど本当にいいの?」
「動きにくいと思うけど本当にいいの?」
そこで「いいもん」と言ったなら、もったいないかもしれませんが、その時は黙ってその決断を受け入れてあげましょう。
その結果「これやっぱり遠足向きじゃない」「汚したくない」と自分で気づけれるよい経験になることでしょう。
また、アドラー心理学では、「縦ではなく横の関係を築く」や「課題の分離」という考え方があります。
モンテッソーリ教育と同じく大人と子どもを「対等」の立場に置きます。
長く生きているからといって立場が上なわけでもなければ、命令したり怒ったりしていいわけでもないのです。
ですから叱ることはもちろん、褒めることもよしとはしません。
ただただ子どもを認め、尊重してあげるだけ。
子供が‶いい行動”をしたとき「すごいね」「いい子だね」と褒めていませんか。
この言葉って評価の言葉なんです。
上の人間が下の人間を判定している言葉。
アドラーが言うには、人間と人間に上下はないと言うこと。
なので、評価の言葉は使わず、自分の気持ちを添えて伝えてあげるとよいでしょう。
例えば
お友だちに教科書を貸してあげた時なら「お友達に優しくできたね。お母さんは嬉しいな」とか
これはマイナスの行動でも一緒です。
「そんなことしたらお母さん悲しいな」みたいに自分の気持ちを伝えます。
「そんなことはしない!ワガママ言わない!」など‟評価”はしないようにしましょう。
褒められることに慣れてしまうと、自分が本当にやりたいことよりも、周りから褒めらることを優先して行動してしまう可能性があります。
たとえば、進路や仕事を決めるときなども、自分の気持ちより、他人の評価ばかり気にして、自分の行動を決めるようになってしまいます。
アドラー心理学では「自分はみんなが参加する社会の一員である」という意識を持ち、その中で自分は何ができるのか考えることを目指します。
みんな個性があって、エネルギッシュで、とっても魅力的なのです。
そしてやっぱり、子どもはかわいくて仕方がないのです。
自分のやりたいことに没頭し、自分で考え、自分の能力を発揮できる力を持てる自由な子になってほしいと思います。
子どもと対等な立場で行う子育て、自由に生きる力を育む子育。
それは、大人も幸せにするものです。
そんな幸せな大人の空気は、子どもにも伝わることと思います。
大人の幸せ、家族の幸せ、子供の幸せ、それぞれの人生を喜び、楽しんでいただきたいと思います。
~目次~
【第一章】アドラー心理学から子育てを考える
・「横の関係」と「課題の分離」
・「課題の分離」で主体性を育む
【第二章】モンテッソーリ教育を考える
・モンテッソーリ教育のメリット
・ モンテッソーリ教育は子供の発達原理を大切にしている
【第三章】子育てによる自己嫌悪とその対応
・怒ってしまう事は悪くない、けど仕方がなくはない
・イリイスト日記で子育てを振り返る
【第四章】子供の主体性を育む
・子供と親が生きる時間の違い
・子供に選択させる余裕と勇気
・甘える事の重要性
【第五章】やってはいけない”の伝え方
・やってみせ、いって聞かせて、させてみせ
・ 約束を守る習慣づくり
【おわりに】
・1人目の教育が2人目にもうまくいくとは限らない
★著者:橋本 幸虎
一般の営業サラリーマン10年経過した時に、このままで終わりたくないと思い起業。
自分が興味あるものを学び、いろいろな経験を活かし、現在はコンサルタント業も営む。
アート鑑賞や制作が好きで、毎休み美術館に行く。
社会人大学でゲノムや福祉の研究をしており学術分野も得意。
哲学や心理学をもとに、今の時代何が必要なのか!
生きづらさを感じている方・目標持っている方々へ、少しでもヒントを見出して頂けるよう、たくさんの情報を発信していきます。
《幸せを呼ぶ思考マジック》連載著書
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