著者:村上葉月
ページ数:218
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『過去に何があったとしても、僕達はそれを乗り越えてきた。そうして日々に向き合っている僕達は強いし、今のままの自分を誇っていい』
僕は中学の時にいじめられた事で、「自分はいじめられるくらいダメな人なんだ」って思っていました。大人になってもずっとです。「自分にとっていじめられた事は、人生の汚点なんだ」と、自己否定感の中で生きていました。
『過去の痛い体験や記憶』で「自分はきっとダメな存在なんだ」とか、「この自分ではダメなんだ」と思ってしまう。誰もが少なからずこうした一面を持っているのではないかと思います。
だから僕は、「その過去や体験は、自分の価値を傷つけてはいないんだ」という事を、あなたに伝えたいと思っています。
本書に書いたのは、まず僕が中学の時に体験したいじめ。それがきっかけで10年以上自己否定感を持ち続けた日々。後半にはそれを乗り越えるまでの出来事や気づき、出会いです。
この『いじめ体験』は僕にとってどんな意味を持っていたのか。どうして自分を否定するような価値観を持ってしまったのか。それが大人になった時にどのように影響したのか。抱え込んだ自己否定感によって自他共に傷つけ続けた事。人との出会いや気づきによって少しずつ抱えた重荷を手放していった事。出来るだけ包み隠さず、思い出せる限り書きました。
本書に僕自身の体験や想いを書く事で、「この自分じゃダメなのかな」と思っているあなたの心が少しでも軽くなって、「この自分でいいんだ」と笑ってくれたら嬉しく思います。
目次
第一章 自己否定感と強い怒り
乗り越えるということ
自己表現が楽しかった幼少期
クラスに馴染めない
上級生からの暴力
受けた暴力によって生まれた、自己否定感と強い怒り
過剰反応する人は『面白い』
第二章 僕が体験したいじめ
僕は皆の『おもちゃ』だった
怯えて震える自分を許せない
足跡だらけの教科書
冤罪 「謝れ!慰謝料払え!」
第三章 いじめられていた時の家族との関係
「いじめられている」とは言わない
突然発現した『奇妙な癖』
成長ホルモン不全
『自分は欠陥品だ』と思いたかった理由
第四章 『いじめ』という遊びを壊すには
先生に助けを求めたけれど、拒まれてしまう
『不登校にはならない』という意地
仕返しにナイフで刺してしまおうか
『あいつ』を階段から落とすための計画
教師を脅す生徒
卑怯だと言われて感じた怒りと失望
第五章 教室で生き残るためには暴力しかなかった
暴力から身を守るための暴力
窮鼠猫を噛む
見せしめは、血だらけになるまで顔を殴る事
先生は僕に『謝る事』を求めた
暴力で手に入れた平和の『居心地』
次のいじめの標的は、彼らの友達だった
奪われるのは嫌だから、奪う側になってやる
行き過ぎた協調性が、時に「いじめ」を生む
ただ自分の居場所を守りたかっただけ
第六章 大人になった元いじめられっ子
高校生になっても、クラスではいつも一人
10年以上おさまらなかった恨みの感情
5年間の同棲生活と、『愛情のおためし』
いじめの体験を話したら「ありえない」と言われてしまう
復讐を思いとどまったのは子供達がいたから
僕をいじめていた人との再会
クラスにいた仲間の手を拒んだのは僕だった
第七章 20年越しに向き合った過去
20年越しに得た共感
僕がずっと怒っていた理由
自己表現する事で起こった変化
『笑わない生徒』だったあの頃の自分
『欲しいもの』と『与えたいもの』
第八章 そのままの自分でいい
怒りが生きる原動力になるのなら、それでもいい
死の夢
生き返ってくれた次女
違いは欠点なんかじゃない
人と違っていてもいい
そのままの自分でいい
生き方に正解も間違いもない
長女が教えてくれた事
さいごに
お礼
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