著者:松原 良
ページ数:356

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[商品について]
―ニンゲンは、落語を聴く生きものだ―
だから落語は何度聴いても面白いのです――。演目「たがや」の意味と鍵屋・玉屋との関係、古典落語に秘められたクローン人間への問い、寄席での障害者の人に対する心遣いなどなど、各話に1つ落語の演目を取り上げ、その話を理解するための前提知識や豆知識、その演目にまつわる著者自身のエピソードを紹介。日々の生活がもっと豊かになる、挫折知らずの落語の楽しみ方を伝授します。読んで楽しく、聴けばもっと楽しい落語入門書。

[目次]
はじめに
第一章 割り箸文化
(落語に思う)第一話 ■割り箸文化(時そば)
(落語に思う)第二話 ■価値観の違い(長屋の花見)
(落語に思う)第三話 ■情けは人のためならず(佃祭り)
(落語に思う)第四話 ■パロディーの難しさ(寝床)
(落語に思う)第五話 ■ネーミング(寿限無)
(落語に思う)第六話 ■理想の家庭教育(火焔太鼓)
(落語に思う)第七話 ■傘の借り物(道灌)
(落語に思う)第八話 ■柑橘類の理想(千両みかん)
(落語に思う)第九話 ■何でも包む知恵(風呂敷)
(落語に思う)第十話 ■駆けつける距離(富久)
落語といえば その一 林家正蔵二水会
第二章 信用の値段
(落語に思う)第十一話 ■基本マナー欠如現象(本膳)
(落語に思う)第十二話 ■銭湯文化(湯屋番)
(落語に思う)第十三話 ■信用の値段(居酒屋)
(落語に思う)第十四話 ■洒落のルールと妙味(雑俳)
(落語に思う)第十五話 ■江戸の華・花火への思い(たがや)
(落語に思う)第十六話 ■リサイクルの優等生(紙屑屋)
(落語に思う)第十七話 ■お酒とビール(試し酒)
(落語に思う)第十八話 ■法律と運用(三方一両損)
(落語に思う)第十九話 ■色男の苦笑(千早振る)
(落語に思う)第二十話 ■ルールの不思議(崇徳院)
落語といえば その二 新作落語「彩の国」
第三章 クローン人間
(落語に思う)第二十一話 ■信心と物見遊山と(大山詣り)
(落語に思う)第二十二話 ■鏡のない世界(松山鏡)
(落語に思う)第二十三話 ■ただの効用(目黒のさんま)
(落語に思う)第二十四話 ■角吉から歩く(抜け雀)
(落語に思う)第二十五話 ■クローン人間(粗忽長屋)
(落語に思う)第二十六話 ■姿を消す仲人(高砂や)
(落語に思う)第二十七話 ■笑いの効用(居残り佐平次)
(落語に思う)第二十八話 ■千住宿をしのぶ(藁人形)
(落語に思う)第二十九話 ■絵から出たまこと(応挙の幽霊)
(落語に思う)第三十話 ■殿様の血筋(松曳き)
落語といえば その三 『落語大好き』
第四章 予想はずれ
(落語に思う)第三十一話 ■規制緩和と落語文化(蟇の油)
(落語に思う)第三十二話 ■丸薬の臭いと長屋の臭い(反魂香)
(落語に思う)第三十三話 ■見世物の世界(ろくろ首)
(落語に思う)第三十四話 ■蚊帳の復権(麻のれん)
(落語に思う)第三十五話 ■予想はずれ(花筏)
(落語に思う)第三十六話 ■お大尽体験記(お見立て)
(落語に思う)第三十七話 ■伝説と伝統(竹の水仙)
(落語に思う)第三十八話 ■虎屋は虎屋でも・・・(ねずみ)
(落語に思う)第三十九話 ■多面体と柳森神社(狸賽)
(落語に思う)第四十話 ■玉子焼きの悲哀(王子の狐)
落語といえば その四 落語深読みの文化論
第五章 権助の一言
(落語に思う)第四十一話 ■常温という冷酒(夢の酒)
(落語に思う)第四十二話 ■同音異義の妙(元犬)
(落語に思う)第四十三話 ■朝寝を妨げる鴉(三枚起請)
(落語に思う)第四十四話 ■のどかなお稲荷さん(百川)
(落語に思う)第四十五話 ■かわらけの体験(愛宕山)
(落語に思う)第四十六話 ■禅問答と落語の懐の深さ(蒟蒻問答)
(落語に思う)第四十七話 ■負け惜しみの美学(酢豆腐)
(落語に思う)第四十八話 ■立ち退き料のせしめ方(三軒長屋)
(落語に思う)第四十九話 ■権助の一言(山号寺号)
(落語に思う)第五十話 ■豹変する屑屋(らくだ)
落語といえば その五 パ・リーグを愛する落語会
第六章 ゼロとイチ
(落語に思う)第五十一話 ■骨董の価値(猫の皿)
(落語に思う)第五十二話 ■素人芝居の今昔(蛙茶番)
(落語に思う)第五十三話 ■三の妙味(三人旅)
(落語に思う)第五十四話 ■ブルキナファソの識字率(三人無筆)
(落語に思う)第五十五話 ■新版まである経済学(花見酒)
(落語に思う)第五十六話 ■ゼロとイチ(子ほめ)
(落語に思う)第五十七話 ■色っぽくない色の話(花色木綿)
(落語に思う)第五十八話 ■細川家の美学(井戸の茶碗)
(落語に思う)第五十九話 ■きわどい宣伝落語(なめる)
(落語に思う)第六十話 ■オンリーワンの心意気(今戸焼)
落語といえば その六 大須演芸場
第七章 百年の華
(落語に思う)第六十一話 ■アホとバカ(金明竹)
(落語に思う)第六十二話 ■芝山内の広さ(首提灯)
(落語に思う)第六十三話 ■うどん派とそば派(うどん屋)
(落語に思う)第六十四話 ■やはり女は怖い(縁切榎)
(落語に思う)第六十五話 ■腹の虫に一泡ふかせる(疝気の虫)
(落語に思う)第六十六話 ■三年後の「夢じぁなかった」(芝浜)
(落語に思う)第六十七話 ■出来過ぎの人たち(文七元結)
(落語に思う)第六十八話 ■南瓜あれこれ(唐茄子屋政談)
(落語に思う)第六十九話 ■百年の華(百年目)
(落語に思う)第七十話 ■てしょうと柳かげ(青菜)
落語といえば その七 天満天神繁昌亭
第八章 化学と落語
(落語に思う)第七十一話 ■化学と落語(孝行糖)
(落語に思う)第七十二話 ■釈迦の恥(宗論)
(落語に思う)第七十三話 ■名盗人・五右衛門の失敗(お血脈)
(落語に思う)第七十四話 ■仏教と落語(中村仲蔵)
(落語に思う)第七十五話 ■法学と超法規権力(将棋の殿様)
(落語に思う)第七十六話 ■葬祭研究所(片棒)
(落語に思う)第七十七話 ■朝顔の井戸との接点(加賀の千代)
(落語に思う)第七十八話 ■上方のパワー(初天神)
(落語に思う)第七十九話 ■はじめて物語(饅頭こわい)
(落語に思う)第八十話 ■京都で心学を(天災)
落語といえば その八 『東京かわら版』
第九章 過ぎた信心
(落語に思う)第八十一話 過ぎた信心(後生鰻)
(落語に思う)第八十二話 謙遜が聞かせどころ(半分垢)
(落語に思う)第八十三話 深くて怖い(死神)
(落語に思う)第八十四話 義太夫は語るもの(転宅)
(落語に思う)第八十五話 キャッシュレス(掛取り)
(落語に思う)第八十六話 名字の読み(平林)
落語といえば その九 落語と水彩画
第十章 余録・落語の楽しみ方
(落語に思う)番外 ■落語をどう楽しむか
「落語の楽しみ方を考える」
落語といえば その十 相撲甚句「落語づくし」
相撲甚句「落語づくし」
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
落語は笑いの仕掛けがたっぷり詰まった演芸ですが、その仕掛けが効かなければ笑うに笑えません。本書は、そんな落語の笑いの仕掛けのスイッチを入れて、楽しく味わうための作品です。本書を一読したら、テレビ、ラジオ、そして寄席と、奥深い落語の世界に飛び込みましょう。

[著者略歴]
松原 良(まつばら・まこと)

昭和11年(1936)、東京港区に生まれる。東京都立大学付属高校、東京農工大学(農芸化学科)卒。
昭和35年(1960)、大正製薬(株)入社、酵素剤製造、原材料管理、内服固形剤包装、生産管理システム構築などに携わる。平成8年(1996)、同社定年退職。以後平成18年(2006)まで、第一硝子(株)に通う。
落語、野球(純パの会、平成12年8月から22年3月まで同会企画チームマネジャー~事務局長)、川柳、雑俳、水彩画(平成26年12月より桜草みずゑの会代表)のほか、江戸東京博物館友の会にも入れ込んでいて(平成15年7月から25年3月まで途中半年を除いて約10年間同会会報「えど友」編集長、21年5月から25年5月まで同会会長)、その後、同会サークル活動の世話人(平成19年6月から21年8月まで江戸御府内八十八カ所をめぐる会、平成21年10月から24年12月まで神田川を歩き楽しむ会、平成25年2月から28年6月まで「落語で江戸散歩」をなぞる会、平成28年8月から現在まで「太田道灌ゆかりの地を訪ねる会」)をつとめている。最近はひらい圓藏亭で講演・展示などをさせていただいている。趣味多数。

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