著者:すがやみつる
ページ数:140

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 いま、コロナ禍のせいで在宅勤務をする人が増え、兼業・副業に感心を示す人も増えてきました。そのサイドビジネスとして人気が高いのがライティング――つまり「文章を書く」仕事です。
 ネットのブログなどを見て、「わたしにも書けそう!」と思う人が多いのだと思いますが、失礼ながら「素人っぽさが目につく文章」や「読むに堪えない文章」を数多く目にします。
 その多くは、日本語表記のルールを知らないからですが、これらは、ちょっと学べば、すぐに理解できること。そのうえで読みやすい文章を書こうと思ったら、そのヒケツは一つしかありません。それは「大量に書くこと」です。
 どうしたら大量に書けるのか?
 それは「速く書くこと」に尽きます。ほかの人の2倍の速さで文章が書ければ、同じ時間で書ける文章は2倍になります。
「速く書けば、たくさん書ける」
 これは真理です。

「文章の書き方」を教えてくれる本は山のようにありますが、「文章を速く書く方法」を教えてくれる本は、ほとんどありません。
 そこで、筆者の採用している「速書き」のテクニックを「速書(そくしょ)」テクニックと名づけて、書いてみることにしました。

 本書の著者はマンガ家ではありますが、雑誌の記事から小説、実用書、解説書、レポート、学術論文まで、文章を大量に書いてきた経験を持っています。
 文章の著作も数十冊になりますが、なぜ、それほど大量の文章が書けたのかといえば、やはり「書くのが速い」からです。

 本書は注文を受けたものではありません。自発的に書いてみたいと思った企画なので、他の仕事の合間の隙間時間を使って書いたものです。電車やバスの車中やカフェ、あるいは歩きながら(その方法は本文で(笑))書き継ぎました(最後の編集は自宅のデスクトップPCを使っていますが)。そのため本文中には、書いている状況をライブ中継しているようなところもあります。

 論文やレポート、報告書、説明書、小説などの執筆で、「筆が遅い」と悩んでいる人も、ぜひ、読んでみてください。何かヒントが見つかるかもしれません。【目次】はじめに
 ◎この本の想定読者は〈ライター志望者〉の皆さんです
 ◎なぜ、この本を書くことになったのか?
 ◎文章で稼ぐための必須のスキル――それは「速書」の技術
 ◎文章の基本から学ぼう!
 ◎ポイントは〈つたわる文章〉を書くこと
 ★なぜマンガ家が文章の書き方を?
 ★ライターとして多数の一般書や記事も執筆
 ★すでに文章の書き方の本も出版
 ★小説の書き方をマンガで解説した本も
 ★大学で論文(学術的文章)の書き方を学び教える
 ◎再確認――「速く書く」ことは「量を書く」こと
第1章 どうしたら速く書けるのか?
 ★単行本を6日で書いた
 ★うまくなりたければ、人の3倍描け!――恩師の教え
 ◎「形」から入ろう!――道具をそろえる
 ◎文章を書くのはパソコンにかぎる
 ◎テキストエディターで文章を書く
 ◎エディターを選ぶなら「アウトライン機能」の使えるものを
 ◎「秀丸エディタ」以外のテキストエディター
 ◎Wordでもアウトラインは使える
 ◎なぜアウトライン機能を使うのか?
第2章 いつも座右に辞書を
 ◎ネットの検索結果は信用しない
 ◎手もとに電子辞書を
 ◎電子辞書の「逆引き」が便利
 ◎漢字変換ソフトはATOKがオススメ
 ◎ライター必携の共同通信社『記者ハンドブック』
 ◎新聞社の『記者ハンドブック』
 ◎講談社からも日本語の表記・用語の辞典が
 ◎プロをめざすなら「JapanKnowledge」を
第3章 これならできる速書テクニック
 ◎単語登録からはじめよう!
 ◎「ATOK Passportプレミアム」を使う理由
 ◎ショートカットキーを使おう
 ◎キーボードを買い換える
 ★ブラインドタッチにはホームポジションが大事
 ◎キーの早打ちトレーニング
 ◎少しマニアックに――キーの配置を変える
 ◎マルチディスプレイで効率アップ
第4章 調べて書く
 ◎持ちネタは、すぐに尽きる
 ◎体験したことしか書けないのか?
 ★困ったら取材する
 ★読者の求める本でなければ読んでもらえない
 ◎書店でマーケット・リサーチ
 ◎書くモノがない人はどうする?
 ◎市場調査には向かない図書館
 ◎で、どんな本を書いたらいいのか?
 ◎柳の下にドジョウは何匹もいる
 ◎柳の下を狙う場合でも差別化は必要
 ★電車はネタの宝庫
 ◎取材記録はGoogleマップのタイムラインに保存
 ◎エッセイは有名人が書くもの
 ★ネタの見つけ方〈ライブ実践編〉
 ◎検索には類義語・同義語も使おう!
 ◎なぜ取材をするのか?――読者が買うのは〈新奇性〉
 ◎取材にはコミュ力が必要
 ◎取材で不安を解消
第5章 文章を構成する
 ◎文章の種類と構成
 ◎「説明文」とは何か?
 ◎文章の構造を学ぶ
 ◎アメリカの小学生に学べ
 ◎三角ロジックと4コマメソッド
 ◎アウトラインをつくろう!
 ◎「秀丸エディタ」のアウトライン
 ◎「Word」のアウトライン
第6章 やっと文章を書く
 ◎原稿としての文章
 ◎文章の書き方〈基礎編〉
 ◎忙しいときは音声入力も
第7章 書くことよりも大事な推敲
 ◎読者の気持ちになって読む
 ◎「Word」や「一太郎」も使える
 ◎校閲も忘れずに
おわりに
 ◎最後に推薦図書

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