著者:(一社)日本コンストラクション・マネジメント協会 関西支部 法令部会
¥935¥0

 本書は、一般社団法人日本コンストラクション・マネジメント協会(CM協会)関西支部の法令部会が、2021年3月2日に、大阪産業創造館で開催したセミナー「建築における知的財産権の保護と動向-改正意匠法における建築物と内装の意匠権を中心として-」の基調講演とパネルディスカッションの内容を小冊子にしたものです。

 本セミナーは、法令部会において、2020年4月1日から施行された改正意匠法で建築物・内装の意匠登録出願が可能となり、これまで知的財産権としてはせいぜい著作権か不正競争防止法による保護しか及ばないとされていた建築デザインについて、意匠権でも保護が及ぶことになったことから、今後、発注者(施主)、CM会社(コンストラクション・マネジメント会社)、設計事務所及び施工会社が改正意匠権にどのように取り組んでゆくかを検討する契機を提供すべきと考えて、開催するに至ったものです。

 本セミナーは、基調講演とパネルディスカッションから構成され、基調講演では、次のポイントを取り上げ、建築デザインについてのこれまでの知的財産権の保護と比較して、改正意匠法による保護がどのようなインパクトを与えるかを、建築物と内装の意匠登録件数などを示して説明しています。
 1 建築デザインにおける知的財産権の保護
  1-A 著作権による保護
  1-B 不正競争防止法による保護
  1-C 産業財産権による保護
 2 改正意匠法による建築物と内装の保護
  2-A 概要
  2-B 建築物と内装の意匠登録件数
 3 改正意匠法とCMR、設計事務所、ゼネコンにおける建築デザインへの影響
  3-A 侵害のリスク
  3-B 侵害のリスクヘッジ
  3-C 権利化によるメリット
 また、パネルディスカッションでは、パネラーとしてデベロッパー、CM会社、設計事務所の方にご登壇いただき、意匠登録された建築物や内装のデザインを見ていただいたうえで、下記の内容について、ディスカッションしていただきました。
 1 パネラーとコーディネーターの紹介
 2 登録意匠権の概観と感想
 3 建築物や内装の意匠権にどう取り組むか
 4 侵害のリスクヘッジ策
  ① CMR(コンストラクション・マネジャー)の善管注意義務はどうなる
  ② 意匠設計者(CMR、設計事務所、ゼネコンなど)や
    施工者(ゼネコンなど)は第三者の権利侵害の責任をどうする
  ③ 発注者(施主)に責任はあるのか
  ④ 侵害の場合の解決策
 5 権利化で差別化、優位性は獲得できるのか

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