著者:くるみさわ しずえ
ページ数:151
¥99 → ¥0
行列のできる農園直売所運営の著者がつかんだ
『農園をファンでいっぱいにする3つの法則』
農業とは関係のないお仕事の方が読んでも
お役に立てる内容が盛りだくさん!
以下、本書「はじめに」より
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私、何やってるんだろう…
もう疲れた。。。
早朝から日が暮れるまで、果樹園でプルーンの収穫作業。
夜は自宅で出荷するためのパック詰め。作業小屋にしているガレージは、収穫したプルーンでいっぱいになった採集カゴで歩くスペースもない。
母と兄と私は収穫したプルーンをランク別に分ける作業。父は出荷用箱の組み立て。24時近くになっても、その日収穫した分の選別が終わらない。
とにかく寝ないと体がもたない。翌朝は4時に起きて残りをパック詰めすれば、どうにか出荷に間に合いそうだ。
収穫の最盛期は、平均の睡眠時間が4時間。家族みんなクタクタ。なんとなく不機嫌でイライラしている。
こんなに働いているのに、収入は低い。収入を上げるには、もっとたくさん作らなくちゃダメなの?
まさか、農家の生活がこんなに大変だとは思ってもいませんでした。
まるで、石川啄木の「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりぢっと手を見る」という句のようでした。
収穫したプルーンはすべてJAに出荷していたので、市場価格で買い取り額が決まり、そこから流通の手数料が差し引きされて口座に振り込まれます。そこからさらに資材費が引き落とされ、がっかりするような金額しか残りません。
どんなに美味しく作っても、睡眠を削ってがんばっても、値段に反映されません。努力するほどバカバカしく思えてきました。
2001年。これが直売所を始めるきっかけでした。
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