著者:鷹見一幸
ページ数:275

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2001年歴史群像新書より刊行された「大日本帝国第七艦隊」を電子書籍で復刊。
物語は昭和十六年、太平洋戦争開戦の半年前、極秘で試験航海中だった呉一号艦が、正体不明の潜水艦によって撃沈され、戦艦は「大和」という名前が与えられる前に海の藻屑と化した。海軍の上層部はこの重大な不祥事を糊塗するために、戦艦の建造費の帳尻合わせに廃艦寸前の旧型艦を寄せ集め、新たな艦隊を編成した。その名も「大日本帝国第七艦隊」やがて太平洋戦争が始まり、第七艦隊は、輸送船団の護衛艦隊として任務につく。旧式艦で編成された第七艦隊は速力が出ず、商船の護衛くらいしかできないのだ。
そしてついに日本の連合艦隊と米国の太平洋艦隊が正面からぶつかり合う壮絶な艦隊戦が始まった。その結果は相打ちとなり双方の戦艦や空母、巡洋艦などの主力艦は、ほとん沈んでしまった。
だが、これは痛み分けなどというものではなかった。
日本の連合艦隊は、ほぼ壊滅したが米国には無傷の大西洋艦隊が残っている。
損傷した主力艦の修理が間に合うまでの時間稼ぎが必要だが、使える戦力として日本に残っていたのはオンボロ兵器をかき集めてでっち上げた第七艦隊だけだった。
かくして、倉庫の中で眠っていた試作品から骨董品まで、使えるものは何でも使えとばかりにポンコツ兵器をかき集め、性能の低さを機転と発想で補う。
邪道を極めた、奇想天外な、負けないための戦いが始まった。
 (注)2001年に礫群群像新書から刊行された際に装丁されていた滝沢聖峰の描かれた表紙カバー及び挿絵は収録しておりません。ご了承願います

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