【無料で読める】やさしい日本語のはじめ方: ３ステップで誰でもカンタン翻訳

日本で暮らす外国人の多くは、やさしい日本語での情報を求めています。日本語は書いた文と口で言った文に大きく違いがあり、日本語を習い始めたばかりの人には難しいんですね。
私は「入門・やさしい日本語」の著者である吉開章先生から直々に教わり、やさしい日本語の認定講師として各種講座を開いています。そこで出会ったのが、もうすでに日本語が通じない問題に直面している日本人の方々でした。
この本はそんな３人のために書きました。
・市役所の窓口になった職員さん
・クラスに外国人の子どもがやってきた先生
・やさしい日本語を広めたい！と思っている同志たち

日本では、少子高齢化による働き手不足を解消するために、多くの外国人受け入れに必死です。感染症が広がってしまい、入国に制限があるものの、少しずつではありますが、留学生や技能実習生たちが入国を再開しています。社会構造の変化により、地方自治体への問い合わせや相談も急増していて、対応に追われている方も多いことは、やさしい日本語研修のご要望が増えていることで感じられます。私たち日本語教師だけではもう対応が追いつかないのは明らかですので、こうして本を出すことにしました。

日本人であるからこそ、普段使っている日本語をやさしくしようとすると余計に難しくなってしまったり、そもそもどんな状態がやさしいと言えるのかがわからなかったりします。日本語を分解して考えてみることで、誰にでもやさしい日本語に訳すことができます。それは外国人のためではなく、実は我々日本語母語話者にもいいことがたくさんあることに気が付きます。

本書では、日本語教師として外国人に教えてきた経験と、やさしい日本語を日本語母語話者に伝えてきた経験を併せ持っている著者が、どうやったら「やさしい日本語」にできるのかを具体的に解説している本です。

これからの日本は、確実に人口が減っていきます。そして経済を回すために確実に外国人が増えてきます。今は100人に２、３人しかいない外国人が、10人、20人となっていったら。そんな社会の中でいつまでも外国人とコミュニケーションが取れないままだったら。そんなつまらないことはないですよね。私たちは日本語を話せます。だったら「やさしい日本語」もきっと操ることができます。
みなさん一人一人が外交官になったつもりで、入国されてくる方々を暖かく迎えて欲しいと願っています。

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