著者:清田直紀
ページ数:96
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当時の日本政府はアメリカとの戦争を「大東亜戦争」と名付けました。しかし、現在、使われている多くの教科書には「太平洋戦争」と書かれています。いつから戦争の名前は変えられたのでしょうか?(そもそも「誰が」「何のため」に変えたのでしょうか?)
みなさんは、自分の言葉で説明できますか?
私たちは小学校・中学校・高校で歴史を学びますが、自分の言葉で「歴史の流れ」を語れる人は多くないかもしれません。しかし、昔話の「桃太郎」なら語れる人はたくさんいるでしょう。
私たちは昔話を親や祖父母たちから読み聞かせてもらい「耳」から学びます。耳から心に響く「物語」は、私たちの心の深いところに残ります。だから昔話は今でも語れるのでしょう。
もし、「日本の歴史」を「物語」のように「心に響かせる」ことができたなら、私たちは歴史からもっとたくさんのことを感じ、学べるのではないでしょうか?そして、桃太郎の活躍に心を躍らせワクワクしたように、歴史を実際に生きた先人たちの姿から生きる力や勇気をもらえるようになるでしょう。
心の深いところに育まれた「物語としての歴史」は、私たちに「日本人として生まれた幸せ」を感じさせ、日本人としてのアイデンティティも打ち立てる基礎となります。この本は、みなさんに「日本が好き」という想いや「日本人として生きる力」を育んでもらいたいという願いを込めて書きました。
この本は「対話式」で書きました。登場人物は中学校社会科教師(岩吉先生)と生徒(ミチさん)です。2人の会話を読み進めるうちに、きっとあなたの心が動き出し、歴史を「物語」として感じられるようになります。一人でも多くの人にこの本が届くことを祈っています。
【目次】
【はじめに】「8月15日に終わった戦争」に「名前を付ける」覚悟を
【第1章 「さきの大戦」って何戦争のこと?】
解説1 「戦争の名前」が違う理由
【第2章 なぜ、日本は「大東亜戦争」と名付けたの?】
解説2 大東亜戦争の命名、意味・意義
【第3章 なぜ、教科書に「大東亜戦争」と書かないの?】
解説3 GHQが「大東亜戦争」を使用禁止にした
【第4章 なぜ、GHQはプレスコードを日本に押し付けたの?】
解説4 日本を二度とアメリカに刃向わない国にするため
【第5章 戦争当時の世界はどんな様子だったの?】
解説5 欧米列強の植民地支配が日本へも押し寄せた
【第6章 何が日本に戦争を選択させたの?① 南からの脅威】
解説6 大航海時代から始まる植民地支配500年の歴史
【第7章 何が日本に戦争を選択させたの?② 北からの脅威】
解説7 ロシアの「南下政策」に抵抗した日露戦争
【第8章 何が日本に戦争を選択させたの?③ 東からの脅威】
解説8 アメリカの領土拡大は太平洋を越えて日本へ到達
【第9章 日本は欧米列強の脅威にどのように立ち向かったの?】
解説9 「明治維新」で国の仕組みを欧米風に変えた
【第10章 日本に協力してくれる国はなかったの?】
解説10 日本だけが欧米列強に対抗しうる独立国だった
【第11章 なぜアメリカは日本を敵視したの?】
解説11 アメリカは日露戦争後「強国・日本」を怖れ始めた
【第12章 アメリカはどのように日本を戦争へ追い込んだの?①】
解説12 人種差別に基づくアメリカの日本人差別政策
【第13章 アメリカはどのように日本を戦争へ追い込んだの?②】
解説13 世界恐慌+ブロック経済が日本を苦しめる
【第14章 なぜ日本は戦争に踏み切らざるを得なかったの?】
解説14 経済封鎖による「死」を拒否し「戦い」を選んだ
【第15章 日本は何のために戦争をしたの?】
解説15 当時の公式資料に見る日本の2つの「戦争目的」
【第16章 大東亜戦争で戦争目的は達成できたの? 】
解説16 日本は戦闘に敗れても「目的」を達成した
【第17章 世界の人々は日本をどのように評価しているの?】
解説17 日本に寄せられる感謝の声 果たした役割への指摘
【あとがき】大東亜戦争の意義を知り「物語れる」ようになろう
1 「物語る」とは?
2 なぜ「物語る」が大事なのか?
3 歴史は日本人としての「根っこ」を育んでくれる
4 日本・日本人を主人公にした「歴史物語」を描こう
【主要参考文献・引用文献】
【著者・イラストレーターについて】
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