著者:梶原一騎;原田久仁信
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昭和二十九年十二月二十二日、木枯らし吹くここは東京蔵前国技館に一万五千余の大群衆が詰めかけていた!(文中引用)。日本にプロレスブームをもたらせた英雄力道山と当時の日本柔道界の王座に君臨した木村。かつてタッグを組み強豪シャープ兄弟を駆逐した朋友が真剣勝負の決闘試合を迎えていた。
柔道界のトップであるメンツからこのまま力道山の引き立て役で終わりたくない木村からの力道山への果し状は、ゴングが鳴ったたった10分後に力道山の圧倒的な空手チョップの連発で血まみれでマットの沈んだ木村の無惨な姿で結末を迎えてしまう。
突然観客席から大きな声で力道山に、勝負を所望する男の声が館内に響いた。
それは若き日の大山倍達その人であった。拓大で木村の後輩であった大山は、大敗に喫した先輩の姿に耐えきれず、力道山に声をあげたのであった。そして、その場にはまだ高校生の作者梶原一騎が格闘技の三大怪物を目の当たりにし茫然となっていた。
ここから日本格闘技の歴史は始まり、作家梶原一騎の劇画人生もスタートするのであった。
いかにして梶原一騎は唯一無二の劇画作家になり得たのか?
巨星梶原一騎の遺作であり、自伝でもある梶原漫画の集大成。
多くの格闘家、著名人が物語に実名で登場、衝撃のノンフィクションエンターテイメント作品。

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