著者:米国ETF投資促進協会
ページ数:520

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ゴールドマン、商品:コモディティが2030年に向けて、商品の「スーパーサイクル」を予想しており、コモディティが2023年の最良の資産クラスになるとしています。なお、貴金属については、12か月の期間で、5.7%のプラスリターンを予想しました。

また、2022年10月ポルトガルのリスボンで開催されたロンドン貴金属市場協会(LBMA)の年次総会で、例年行われている業界関係者による翌年の会議時での金地金価格予想は、12%上昇というものでした。

さらには、中国やトルコなどの中央銀行が金(ゴールド)を大量購入しており、2022年の純購入量は55年ぶりの高水準となった旨の報道があった。ウクライナ侵攻後の経済制裁でロシアが保有する米ドルは凍結され、各国で制裁下でも融通が利きやすい金へのシフトが活発になったとみられています。また、中国が人民元建てでの原油輸入を増やすなど貿易や金融取引でもドル離れの動きがあり、基軸通貨ドルの影響力が少しずつ弱まっていることも金購入に影響しています。

このように、米国株式市場の暴落、通貨価値の下落、地政学リスクの高まり、貴金属を嗜好する新興国家の台頭、そしてスティッキーな高インフレ等から金:ゴールドを投資対象として検討する投資家が爆発的に増えています。

一部の投資上級者は、金:ゴールドに対するレバレッジの効いたエクスポージャーの持ち方として、金鉱株を選択する動きもみられます。

本書は、30年までの期間にわたる長期リターン(株式・債券・不動産セクターとの相対比較)や、金投資のファンダメンタルといった金投資にかかる投資データを収集・整理したものです。

特に金の長期リターンに関しては、株式などに比して遜色のないリターンであるため、先入観念と異なる事実に、発見があるものと思います。

また、米国政策金利がピークアウトするタイミングが金価格の上昇のきっかけとなることを確認いただける貴重なデータを掲載しています。

さて、金:ゴールドそのものに関する投資データだけではなく、投資上級者向けに金鉱個別株のデータも、「おまけ」として掲載しました。

個別金鉱株の、リターン・売上成長率・EPS成長率・配当利回り・PER・PBR・負債比率等のデータは、市場動向を代表するETF(金ETF:GLD、金鉱株ETF:GDX、SPY:S&P500)及び他の個別金鉱株等と随時比較し、一覧性のあるパフォーマンス比較を可能としています。

個別金鉱株銘柄の紹介は、金鉱株GDXの組入比率の順番です。最後に、個人的に興味のあるストリーム・ロイヤルティ金鉱株のRGLD:Royal Gold, Inc.を掲載しました。

特に組入比率上位5社に関しては直近決算の各社プレゼン資料の抜粋を掲載していますので各鉱山の状況など、重要なポイント・各社のアピールポイントを直接、ご確認いただけます。

なお、本書には各銘柄に関し、丁寧な解説や主観的意見・推奨等はありません。

本書は、自ら数字をみてその意味するところを判断でき、かつ投資用語(AISC、CAGR、PER、PBR、トータルリターン・プライスリターン)の解説などが不要な「投資上級者」のみを対象としていますのでご注意ください。

また、金鉱株投資の金投資に比してのレバレッジ効果につき完全な理解・知識があること(及びその非常に高いリスクについての知識もあること)を前提にしていますので、知識のない初心者レベルの方には本書はまったくお勧めしません。

投資上級者の方にとり、リセッションが迫り、地政学リスクがますます高まる中、金投資をおこなう場合のきっかけとなればと思います。

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