著者:まえちん(前堂正也)
ページ数:127
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はいさーい。魂に火を灯す肝高人(きむたかんちゅ~)まえちんです。
本書に出会っていただいて、ありがとうございます。
僕は今日、この日までごくごく普通の一般人として生きてきたので、まさかこの僕が電子書籍の出版という機会を頂いたとは本当に驚きです。こんな素敵な機会を下さって、そして読んでくれて本当にありがとうございます。
僕は家族や友人などから、けっこう頻繁に「君は良い奴だよな」と評価してもらえる事が多いです。
実は出版の話を持ってきてくれた担当者の方からも「君はとても良いやつだ、なぜそんなにキラキラしているの? その原点はいったいどこからきたんだろう?」と聞かれたんです。
これは妻からもよく言われていました。妻は子育てでよく悩んでしまうタイプで、子育てのヒントを僕の性格から得ようとしていたようなのですが、僕自身があまり意識してなかったので、上手く伝える事ができずにいました。
そこで考えたんです。「僕の人生の原点はどこだろう?」って。
では、僕の人生の原点を探す為、少しだけ過去に戻ってみることにしましょう。
僕は4人兄弟の末っ子。13歳、14歳離れた姉と、17歳離れた兄がいます。小さい頃から周りの人に『わしりんぐゎー(沖縄の方言で『忘れられた頃に産まれた子』)』と良く言われて育ちました。
兄や姉からはとても可愛がられ、小さい頃は周りの人にチヤホヤされて育った為、目立つ事が大好きで、童話大会や運動会、学習発表会等、その他多くの行事では先頭に立って、注目を浴びてきました。周りから褒めてもらう事が快感で、とても嬉しかった事を覚えています。
「地球は僕を中心に回っているんだー」と、自己肯定感が高い子でした。ここで、僕のこの安定したメンタルの基礎が見えてきた氣がします。
しかし、そのまま成長する訳ではありません。なぜなら、人の成長には『成長期』というものがあるからです。僕も勿論、小学校高学年になる頃にはそれなりに人の目が氣になるお年頃になってきました。
授業中の本読みでの少しの言い間違いで恥ずかしくて赤面状態になったり、小学校3年生から始めた野球部では、ちょっとしたミスで怒鳴られると胸が締め付けられるくらい落ち込んだり、相手の威圧的な態度に反論できずにオドオドしてしまう事が多くなったり、学生時代の恋愛関係のトラブルから被害妄想に陥り、軽く人間不信になったりもしました。
人生全般通して自己肯定感は高めの僕ですが、周りの評価を氣にし過ぎてしまうというコンプレックスをこの時期に抱え込んでしまったように思います。
ここまで軽く人生を振り返ってみましたが、「人の目を氣にし過ぎてしまう」というコンプレックスが出てきました。そんな僕に訪れた人生のターニングポイント。それは、障がい者施設での勤務経験だということに氣付いたのです。
障がい者施設での勤務経験は、慣れるまでは過酷でした。利用者の中には、思い通りにいかないと大声を出して飛び跳ねる方や、他者や自分自身を叩く、物を壊すといった行動障がいを起こす人がいます。
成人の利用者がそのように暴れてしまうと、力ずくでどうこうできるものではありません。場合によっては、対応する職員が怪我を負う事もありました。僕自身、頭や腕を噛まれたり、顔面に思い切り頭突きをされたりした経験があります。
そんな中、しっかりと相手に寄り添い、相手の特性を把握して利用者との信頼関係を築く事が、支援をさせていただく上で最も重要な事だと感じ、行動してきました。そうすると、利用者の行動障がいが軽減されるという事が分かってきたのです。
彼らが行動障がいを起こしている時は、何らかの不都合を抱えている場合が多いのです。それらをうまく伝える事が出来ないので、さまざまな行動障がいに繋がってしまいます。
ならば、それらの不都合を解消する為に、行動を観察し、相手の立場に立って物事を考え、コミュニケーションを図っていく事が大切だと思いました。
この経験で僕は相手に寄り添う事の大切さに氣づき、職場では勿論の事、家庭でも大いに生かせていると感じています。相手に寄り添うと言うのは、全ての人間関係に共通して通じる非常に重要なスキルなのです。
障がい者の方々と接する事で、このような素敵なスキルを身に着ける事が出来ました。本当に人生のターニングポイントだと思います。
また、このように怒る時は勿論の事、喜ぶ時、楽しむ時、さまざまな感情を誰の目も氣にする事なく思いっきり表現し、素直に自分の想いを伝えられる彼らに、相手に氣を使い過ぎて、自分の意見を素直に伝えられず、他人軸で生きていたなと感じる事があった僕は、深く感銘を受けた事を覚えています。
そこで、10年務めた障がい者支援施設を退職し、次のステージへ進んで行きました。まずは、自分自身の心を満たすように選択、行動してきました。
周りの人に対する感謝、自分自身に対する感謝、家族との触れ合い、自然の中で遊ぶ、野球、音楽(ギター、三線、歌う事)、ヨガ、筆文字アート、様々な人との関り等、僕自身にとって心地良い選択をし続けてきました。すると、僕自身の心が満たされているので、不思議と周りに対してイライラする事が減り、冷静でいられます。
そんな中、ある方の筆文字アート体験講座を受ける機会があったのですが、これがさらに大きな転機となりました。筆を握るのは高校生の頃以来でした。
色々と字を書いてみると、なんとなく楽しいなぁって感じですが、いつもと変わらない字体でした。講座中に講師から、
『利き手とは逆の手で書いても良いよ。書き順通りに書かなくても良いよ。文字のバランスを変えて、大きくしたり小さくしたりしても良いよ。枠に囚われることなく伸び伸びと自由に書いて良いよ』
等の言葉を聴いて、衝撃を受けました。
「書き順通りに書かなければいけない」
「文字の大きさを揃えなければいけない」
「〇〇しなければいけない」
等、今まで氣付いてなかった枠に、完全に囚われ過ぎていた事に氣付いたのです。
枠に囚われない、固定観念に縛られない。
これは、「人との関りでも似ているかも…」と思いました。
「周りばかりを氣にせずに、関わる人とも硬くなり過ぎずに自由に接しても良いんだよ。」
そんなメッセージを受け取りました。
講座の後は、自宅でも自由に筆文字を書く事で自分自身の癒しになりました。そして、「他者へプレゼントする事で癒しや勇氣、感動を与えられるんだ」と感じる事ができました。
筆文字を体験する事で、自分の中の枠を少し外せた氣がします。
今回は、自分自身や周りの人達の人生を幸福にするツールだと氣付けた筆文字アートと言葉を通して、心が落ち込んだ人、一歩踏み出す勇氣が欲しい人へ届く事を願っています。
魂に火を灯す肝高人 まえちん(前堂正也)
【目次】
はじめに
第1章 落ち込み氣味
第2章 毎日ハッピー
第3章 枠に囚われない
第4章 夢を追いかける
第5章 一歩踏み出す
第6章 写真と言霊
おわりに
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