著者:髙橋 直
ページ数:21

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 私は人工透析を導入して今年で19年になる。腹膜透析に始まり、在宅血液透析を行ってきた。基本的に透析は自分で行うものであると私は考えていた。しかし今年に入り諸般の事情により施設での透析となった。施設での透析はプライバシーのない大部屋で長時間を過ごさなければならないので、私にとっては苦痛以外の何物でもなかった。私はうつ状態に陥り、このような生活を一生送るのならば死んだ方がましだとさえ思うようになった。そんなどん底の精神状態にあった私を救ってくれたのが中島みゆきの曲だった。中島みゆきの曲は言葉の強さや美しさを超越した魂の叫びであると私は思った。そして彼女の曲の歌詞と私の透析ライフが交錯する世界を綴ったのが本作品となる。
「日日是好日」(にちにちこれこうじつ)という言葉がある。毎日が平和で良い日が続くと言った意味だそうだ。透析は水道や電気などのライフラインが正常に機能していないと出来ない。もし地震や台風などの自然災害が発生してライフラインが破壊されてしまうと透析が出来なくなる。透析は平和で無事な日々が続くことが前提条件となっている。私は「日日是好日」に感謝し、「日日是透析」の日々を大切に生きて行きたいと考えている。

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