著者:有栖川伯爵
ページ数:352

¥1,250¥0

真剣に投資と向き合う貴方へ

前編に引き続き、お金に関する基本的なお話をします。中編の主題は株式です。数多く存在する金融資産の中で、株式は資産運用における主役と言えましょう。株式投資は資産運用の要諦です。

世間一般の株式に対する印象は、決して良いとは言えません。テレビや雑誌等で株式投資が特集される際には、滅多に起こり得ないような極端な事例ばかりが注目されます。株式投資によって一夜にして大金持ちになった人や、反対に瞬く間に全財産を失った人など、極論を中心とした話題が散見されます。そのため株式投資がまるで賭博(ギャンブル)であるかのような第一印象を抱く人は少なくない。第一印象が必ずしも正しいとは限りません。

真剣に、堅実に、論理的に、そして時間をかけてゆっくりと資産を形成することを望む人々を念頭に、拙著は書かれています。賭博的な要素は一切含まれておりません。株式投資に関する様々な重要事項を、その法的及び数学的な根拠を添えながら、解り易い表現で解説しました。拙著で扱うこれら基本原則は、実際の投資において活用することができます。基本を疎か・蔑ろにしない姿勢は、試みが成功する可能性を大いに高めるでありましょう。

令和元年10年1日に、消費税率が8%から10%に引き上げられました。また同11月25日に国際通貨基金(IMF)は「2019年対日4条協議終了にあたっての声明」にて、日本政府には2030年までに消費税を15%まで段階的に引き上げる必要がある旨を公表しました。人々の生活は厳しさを増す一方です。今こそ資産形成の手段として株式投資を利用すべき時期ではないでしょうか。そのために必要な知識を本書に纏めました。真剣に資産運用に取り組む貴方の励みになれば幸いです。

<目次>

9章 株式投資について(全体像)
・企業が資金を調達する三つの方法
・株主の権利
・株主の責任
・保護の優先順位
・株主保護の優先順位が低い合理的な理由
・株主の責任に上限がある合理的な理由
・投資家の回収可能額が変化する流れを確認
・米国市場で投資家が得た歴史的な利益
・世界中に存在する株式市場
・未来のお金を0年度末現在の価値で表現する
・株式投資の専門用語を確認
・株式投資の全体像(開始から終了まで)
・株式利益率が投資利益を決定する
・章の終わりに

10章 株式投資について(株式利益率)
・株式利益率の計算方法(積み上げ方式)
・株式利益率の計算方法(資本資産価格法=CAPM)
・章の終わりに

11章 株式の内在価値を計算①(将来CF割引法)
・価格・PRICE(市場が多数決で決める数値)
・価値・VALUE(投資家が自ら計算する物事の本質)
・投資意思決定は、市場価格と内在価値の比較で行う
・将来CF割引法で株式の内在価値を計算
・将来CF割引法①(配当金割引法)
・将来CF割引法②(株主へのフリーCF割引法)
・章の終わりに

12章 株式の内在価値を計算②(倍数法)
・株式内在価値を支える項目とは
・一株情報(全ての項目を「一株あたりの○○」に換算)
・倍数情報(株式時価は一株情報の○倍)
・株式時価=一株情報×倍数情報
・一株情報は企業経営の事実。倍数情報は投資家の意見。
・倍数法で株式内在価値を計算
・「株式時価が上昇=割高感」に非ず
・企業全体の変化≠一株情報の変化
・米国市場における歴史的な株式時価と倍数情報の推移
・米国史におけるPER別及び時価総額別の投資利益
・章の終わりに

(後編に続く)

<著者紹介>
・投資歴は約20年間
・公認会計士

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