著者:貞久 萬
ページ数:252
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やがて喪失していくものたち。
失われていった空白の場所に現れるのは寂しいという気持ち。
それはいったいどこからやってくるのだろう。
失われていった空白の場所に現れるのは寂しいという気持ち。
それはいったいどこからやってくるのだろう。
入院中の寿々子は病棟の窓から山の向こうを見つめる。帰る場所はあの山の向こうにある。「いんでくる」
事故で脳を半分失い、意識不明となった夫を助けるために妻はある決断をする。「死がふたりを」
島の災厄を防ぐために計画されたのは高度1400メートル上空に果樹園を作ることだった。「甲種無害化景郭319号」
失われた物語を立ち上らせる、ほぼ注釈だけでできた物語「地球の緑の丘」
その音楽が演奏されている時間だけ、僕のいる場所は別の世界になる。「3分49秒間の魔法」
罪の報酬は死なのよ。報酬を受け取ってしまった理恵の代わりに俺は……「FOR GOOD」
生まれてからすべての記憶を持っている夫と、少しずつ記憶を失っていく妻の話「散花は水に流れ行く」
描き下ろし新作2作と幻の1作を含めた全17作を収録。あいかわらずの長いあとがきもついてます。
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