著者:ジュリアン・シャムルワ
ページ数:157
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扉が開くと、そこは無条件で無境界の愛の世界。その愛に包まれていると、ついには自分が愛そのものに溶けていく。愛と宇宙と自分の区別がなくなり、「宇宙=愛=わたし」が一つに融合したものとして存在する。 (本文より)
フランス・ブルゴーニュの葡萄畑に囲まれた村で育った少年が16歳のある夏の夜、UFOを目撃。それからというもの、夜ごとに謎の宇宙人が訪れ、目に見えない交流が始まります。そして数年後、パリで新生活をスタートした彼は、とつぜん自分がなくなり、宇宙のすべてと一体になってしまうという、信じられないほど素晴らしい体験に頻繁に見舞われるようになります。日常生活のなかで、何の前ぶれもなくいきなり圧倒的な感動が押し寄せ 涙があふれて泣きくずれてしまう……最初はそれが「ワンネス」と呼ばれる体験であることも知らず、いったい何が起こっているのか全くわからないまま繰り返し体験し、自分は気がふれたのではないかとさえ悩みます。いったい宇宙人はなんの目的でやってくるのでしょう?そして、そこからわかってきたこととは……?
冒頭から躍動感あふれる展開、読み出したら止まらない! フランス人のジュリアン氏が流暢な日本語で書いた、驚きの体験記。シンプルな言葉で、目に見えない魂の交流を鮮やかに語ります。
文化的に理性を重んじ、「個」の意識が強いフランス社会のなかでUFO遭遇、宇宙人との交流、そしてワンネス体験…と説明のつかない意識の拡大現象をいきなり次々に体験してしまう著者。彼は「目に見える現実」と「目には見えない現実」とのはざまで 強い恐怖に襲われ、激しい矛盾に葛藤しながらも、少しずつこの物質的現実の奥に広がる、多次元世界に目覚めていきます。そして解釈や分析や判断はすべて脇において、ただひたすら 自分に起こる現象をありのままに観察し、すべてを詳細に記録しました。そのエッセンスが凝縮されている本書は、まれに見る貴重な魂の記録といえます。
通常意識を超えた、広大無辺の感動的なワンネスの世界。もともと言葉になり得ないその体験を、意識できるギリギリのところまで見つめ、わかりやすい言葉で語ってくれます。彼は「ワンネス体験は脳を使ったとたんに終わる」、そして「ワンネスは脳では体験できない。ハートと全身で感じる」といいます。それはどんな体験なのでしょうか。
(以下、本文より)
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ワンネス体験のはじまりは、愛だ。愛は感動を生みだす。胸がいっぱいで涙を抑えられない。その愛はハートをつらぬく。人間である自分がこの愛で飽和状態になる。ハートが愛で満ちあふれる。この愛が、人間である僕の殻を破り、それを超える次元の体験をさせる。
過去と未来は僕たちがつくり出したものにすぎず、本当は「今」という躍動する宇宙しか存在していない。過去から未来へと流れる一直線の時間というものはなく、あるのは今だけ。それが現実なんだ。それを身体で感じた。壮大で、荘厳で、どう言葉を費やしても足りないほど美しい体験だった。宇宙は螺旋を描きながら動いていた。
「私」がなくなった心でまわりを見渡すと、そこには「愛」「美しさ」「悲しみ」しか見えなかった。テーマは「生」への愛。この愛は、「私」が「生」を愛するのではない。「愛=宇宙=わたし」だった。
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しかも本書は、ワンネス体験の素晴らしさを伝えているだけでなくワンネスの愛の意識をどう日常世界に生かしていけるのか、そのバランスと統合のポイントをわかりやすく示しています。「頭で考える」から「ハートで感じる」にシフトすることで意識と魂のあいだに橋を架け、より広大なスペースから生きることを語った、とても示唆深い一冊です。
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