著者:大越哲仁
ページ数:157
¥309 → ¥0
本書は、著者が同志社大学同志社社史資料センター第一部門研究の発行する紀要『新島研究』に2009年から2012年までの4年間に連続で発表した学術論文をまとめて電子書籍向けに編集し直し、あらたに「あとがき」を書き加えたものです。ただし、初出論文にある詳細な注は割愛しています。
目次は次の通りです。
まえがき
第一章 新島襄の神学思想
第二章 新島襄のキリスト論
第三章 新島襄の説教「霊魂の病」
第四章 新島襄における救済論
あとがき
本書は、近代日本黎明期の巨人である新島襄のキリスト教思想を、彼が残した遺稿(文章、説教稿等)から初めて体系的に浮き彫りにしたものです。
新島は「理系」の人だったために、神に対するアプローチも理性的なものでした。
新島のキリスト教思想は、アメリカ・ニューイングランドの正統派福音主義神学に基づくものですが、もともと「異教徒」だった新島がキリスト教に出会い回心したことを背景に、キリストの愛とその愛の普遍性を強調する点で彼独自のキリスト教思想が展開されています。
新島の所属した会衆派は「自由・自治・自立」を信条とするプロテスタントキリスト教ですが、それは、ピルグリム・ファーザーズ、すなわち、アメリカ建国の父達が信仰したキリスト教でもあります。
さらに、新島は、自身のキリスト教思想を、その本場のアメリカ・ニューイングランドで確立しました。
その意味で、新島のキリスト教思想はアメリカの建国の理念の根っこにあるキリスト教思想でもあります。
新島や彼の同僚の宣教師がもたらした会衆派キリスト教は、近代日本において「自治・自由・自立」の伸長に大きな貢献をしてきました。
新島生前当時から、日本では新宗教が興隆してゆき、会衆派のキリスト教思想も変化してゆきました。
しかし、それでも、新島襄のキリスト教思想を知ることは、会衆派プロテスタントのキリスト教思想の原点、さらには、アメリカの建国の理念の根底にある市民的国家を生み出したキリスト教思想を理解することでもあります。
ぜひ一読下さい。
なお、学術論文など研究で引用される場合は、初出原稿を参照願います。
著者:大越哲仁(同志社大学社史資料センター第一部門研究(新島研究)会員。歴史家、新島襄研究家、日本ペンクラブ会員)
Neesima Jo‘s Thought of Christianity
Introduction ( Please be careful. This book is written in Japanese.)
This book is the book which discussed Neesima Jo‘s theological ideas systematically for the first time.
The tables of contents are as follows.
Preface
Chapter 1 Neesima Jo‘s Theological Thought
Chapter 2 Neesima Jo‘s Christology
Chapter 3 Neesima Jo‘s Talk on “Sickness of the soul”
Chapter 4 Neesima Jo‘s Soteriology
Afterword
Author; Tetsuji Okoshi ( Historian. Member of Neesima Studies of Doshisha Archives. Member of Japan P. E. N. Club )
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