著者:Hideaki Osaki
ページ数:156

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21人の世界的映画監督の映像表現スタイルとストーリーテリングについての考察したコラム集です。

ウェブディレクターでもある著者が、世界中から高く評価されている映画監督の作品を鑑賞し、その映像表現スタイルやストーリーの進め方などの手法や作品の背景にある映画監督の本当に伝えたかったことを分析し考察してまとめた21世紀の新世代映像作家論です。

目次

はじめに
第1章 未来をデザインする/アンドリュー・ニコル
・独自の視点で近未来を描く アンドリュー・ニコル
・クールで残酷な未来社会と人間の勇気・希望
・最高のスタッフにより創り上げられた「ガタカ・ワールド」
・未来の人間の選択
・巨匠たちの描いた未来社会

第2章 巧みな映像設計とねじれたストーリー/コーエン兄弟
・二人の共同作業
・斬新なショットと効果的な音響
・反復されるモチーフ
・オフビートでねじれたストーリー展開
・寛容な人間観察の視点

第3章 逆行する時間/クリストファー・ノーラン
・時間軸を操作する
・逆行する時間 「メメント」
・記憶喪失の疑似体験
・歪んだ記憶
・交錯する時間 「フォロウィング」と「インソムニア」

第4章 様式美が生み出すエモーション/トッド・ヘインズ
・トッド・ヘインズの深い洞察
・人物の内面を描写する色彩とカメラワーク
・感情の動きとともに変化する音楽
・様式美が生み出すエモーション

第5章 喪失がもたらすもの/アトム・エゴヤン
・喪失感を抱えて生きる人々を描く
・アトム・エゴヤンの映像スタイル
・人間の喪失感をテーマにした作品「まぼろし」と「サイン」
・喪失感の正体と再生への道

第6章 許しによる解放/ウェス・アンダーソン
・若き天才監督の作品に対するこだわり
 第一章 ウェス・アンダーソンについて
 第二章 緻密なディテールにより構築された独特の世界観
 第三章 超一流のカメラマンによる家族写真
 第四章 登場人物とキャラクター設定
 第五章 カルテット方式の人物配分
 第六章 すべてを受容する隠れた理解者の存在
 第七章 内面を映し出すファッションとインテリア
 第八章 許しによる解放

第7章 作家性を超越するとき/エドワード・ヤン
・作家性からの脱却
・作家性を超越する

第8章 時間のコラージュ/スティーヴン・ソダーバーグ
・デビュー作「セックスと嘘とビデオテープ」の衝撃
・不遇の時代を経て
・時制をコントロールする
・時間のコラージュ
・若き日の自分自身と共演する
・アート性と娯楽性の振幅の広さ
・スティーヴン・ソダーバーグの作品情報

第9章 信は真に通ず/アン・リー
・ハリウッドも認めたアジアの才能 アン・リー
・アン・リーの略歴
・人間の心情を描く名匠
・「信は真に通ず」

第10章 不可視の領域/M.ナイト・シャマラン
・インドが生んだ天才映像作家 M.ナイト・シャマラン
・娯楽性と精神性のバランス
・不可視の領域

第11章 カメラワークと色彩感覚/クリストファー・ドイル
・アジアを代表するカメラマン、撮影監督クリストファー・ドイル
・躍動感あふれるカメラワークと広角レンズ
・独特の色彩感覚

第12章 装飾を排して感情の深層を伝える/ダルデンヌ兄弟
・ドキュメンタリータッチの独自の作風
・一見無造作に見えるカメラワーク
・排除されたナレーションと音楽
・ダルデンヌ兄弟の映像手法

第13章 偶然に内包するリアル/是枝裕和
・リアルさの背景にあるもの 「ディスタンス」
・人と人との距離 関係性を描く
・必然的な偶然一偶然に内包するリアル
・海外で高く評価された「幻の光」と「ワンダフルライフ」

第14章 恐怖の本質/黒沢 清
・もうひとりの「日本のクロサワ」
・「CURE キュア」の衝撃
・キーワードとなるセリフの数々
・恐怖の本質とは
・「権力闘争」の果てにあるもの

第15章 挑発する映像/デイビッド・フィンチャー
・デイビッド・フィンチャーの略歴
・デイビッド・フィンチャーの主な作品群
・質感やディテールのこだわり
・サブリミナル映像
・挑発する映像の本質

第16章 感情の表出/ポール・トーマス・アンダーソン
・若き巨匠 ポール・トーマス・アンダーソン
・絶妙のリミックス感覚
・テクニックよりも脚本が重要
・緻密に計算された作品構造
・色彩と陰影のコントロール
・「長回し」の意図
・ 技術と表現力のバランス

第17章 サンプリングとリミック/ダーレン・アロノフスキー
・デビュー当時のダーレン・アロノフスキーの評価
・映画「π」の魅力
・「π」に影響を与えた一本の日本作品
・ハイコントラストのモノクロ映像
・素材の妙 サンプリング
・編集感覚 リミックス
・「サンプリング」と「リミックス」、「パクリ」との境界線

第18章 スタイルの確立/ハル・ハートリー
・インディーズ映画界の才人 ハル・ハートリー
・ハートリー作品の特徴とスタイル
・クールで無表情な役者の演技
・省略された描写
・音へのこだわり
・デジタルビデオで撮影された「ブック・オブ・ライフ」
・自分のスタイル

第19章 運命のパズル/アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
・断片的情報をバズルのように組み合わせる手法
・重層的なストーリー構造
・リアルな感情描写
・運命のパズル

第20章 生命の脈動/クレール・ドゥニ
・フランスの女性映像作家 クレール・ドゥニ
・助監督時代のクレール・ドゥニ
・業界内評価の高いクレール・ドゥニ
・撮影監督 アニエス・ゴダールとのコンビネーション
・クレール・ドゥニ作品の魅力 生命の脈動

第21章 即興から生まれるエモーション/ジョン・カサヴェテス
・インディペンデント映画の父 ジョン・カサヴェテス
・即興から生まれるエモーション
・古さを感じさせない先見性と普遍性
・人間の苦悩や葛藤を描く
・自分自身を貫き通した生きざま

あとがき
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