著者:中野 昇
ページ数:141

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日本の企業は倫理的な問題を起こすことが多くあります。
これは、倫理的な問題がわからないからです。
最近では、スズキ自動車や三菱自動車が走行抵抗の計測で国土交通省の規定した測定方法をしていなかったという問題などが発生しています。これらの問題の根源でもある技術者倫理を簡単に理解するために本書を書きました。このような問題は技術者倫理の観点から考えると、何が問題であるかが理解しやすくなります。つまり、技術者倫理教育を行って、それを生かせる社内環境を構築していれば、これほど長期にわたって不正が行われることはなかったといえます。フォルクスワーゲンの排気ガス不正も同様な問題があるといえます。
また、新興企業の多くは技術的にできれば問題ないとして、倫理問題を軽視して問題を起こす場合もあります。Uberの自動運転車両による歩行者死傷事故はまさにその問題であり、自動運転で考慮が必要であるとされていた『トロッコ問題』に対する考慮のなさが目立ちます、
日本は、国際規格やリコール問題で後手に回ることが多くありますが、これらの問題が発生する理由には、技術者倫理の理解ができていない問題がかかわっています。そのために、日本の企業はこのことが十分に理解していないために、製品の品質が悪くないのにもかかわらず、必要もない問題に巻き込まれたり、訴えられたりすることになります。
加えて、技術者倫理の基本的な考え方を理解することにより、理不尽と思われるような外国からの要求の根拠もわかってくるようになります。
昨今では、自動運転開発に伴って、トロッコ問題が話題になっていますが、これも倫理の問題であり、人権を考慮した考え方が必要になります。
つまり、現状での技術開発・製造・販売においては、技術者倫理は必須項目となっています。
本書は、技術者倫理の基本的な考え方を記載しております。最近話題になっているトロッコ問題やこの問題の根本にある考え方を、よく書かれている一般的な事例を最初に示したうえで、倫理の基本的な考え方を書いてあります。
そのうえで、近年のタカタのエアバッグリコールの問題、東洋ゴムの耐震偽装の問題、フォルクスワーゲンの排気ガス規制違反の問題、マンションの杭打ち不正の問題、スズキ自動車および三菱自動車の走行抵抗データの不正の問題に関して根本にある原因とその対策を記載してあります。
併せて、Uberの自動運転車両の死傷事故についても、何が問題となりえるかを記載いたしました。
技術者倫理の視点から、リコールや自動運転の問題を読み解いております。

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