【無料で読める】失われた世界へ9: エフィシア姫

昆虫人の助けによって新たにタイムマシンを手に入れた僕たちは、
本来の世界線へ戻るために、別の世界線に存在する過去の火星へと移動する。
その火星は現在の地球と同じように青く輝く美しい惑星だった。
そしてその火星にも地球と同じように人形の知的生命体が文明を築き、栄えていた。

しかし、その火星文明は二つの帝国の争いによって間もなく滅亡してしまうことが、
シュザナの見て来たビジョンによってあらかじめわかっていた。
そして僕たちがもといた世界線へ戻るためには、なんとしても、
その火星文明の滅亡を阻止し、新たな時間軸を作り出す必要があった。
そのために僕たちがしなければならなかったことは、
火星にふたつ存在する帝国のうちの、片方の帝国である、
アイヒアイス帝国の姫、エフィシア姫を救うことだった。
そのために僕と近藤と田中唯の三人は彼女のもとを訪れるのだったが……。
『失われた世界へ』第九弾！！

物語の主人公である僕はいつものようにネットサーフィンをしているうちに、
ふと偶然奇妙なブログを見つける。それは未来からやってきた人間が書いたというブログだった。
いくぶん胡散臭く思いながらも僕はブログの作者に対してメールを送ってみる。
すると、思いがけない展開が待ち受けていた。
失われた五十万年前の地球の古代文明。火星文明とのつながり。タイムマシン。