著者:「将棋世界」編集部
ページ数:84

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奨励会に入る前後の十代、棋士になってA級を目指した二十代、時代を代表する4人の棋士に私はあこがれ、将棋の勉強をしました。升田│大山戦。中原│米長戦が最大の教科書で、いまの私の将棋の骨格を作っていただけたのは間違いありません。また4人の棋士の組み合わせの将棋はどれも面白く、内容は理解できなくても真似をしていました。大山康晴十五世名人の振り飛車に、米長邦雄永世棋聖の玉頭位取りの将棋はとくに迫力があり、私は米長先生が指す「位を取ってぐいぐいと押す」将棋にあこがれ真似をしました。盤上だけでなく将棋界に多大な貢献をされました、米長会長のご冥福を心よりお祈り申し上げます。今回の「中央制圧力戦相振り飛車」は、そんな私が、米長先生に少しでも近づきたいとの思いが生み出した戦法のようにも思います。序盤は少し難しいところがありますが、囲いが完成すれば分かりやすく、実際、私も公式戦で5戦5勝の成績を残しており、お読みいただければありがたいと思います。(はしがきより)

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