著者:エムさん
ページ数:154
¥1,250 → ¥0
*Contents are written in Japanese
<本書の概要>
『移行・リリース』にかかわるノウハウを記載した書籍です。
概要として、移行推進者として、移行方針、移行計画を中心とし、移行・リリースの実行、プロジェクトのクロージングまでを含めています。
システム単位の規模のものから、エンタープライズレベルの企業の合併やシステム統合まで本書にて参考になるかと思います。
<章立て>
1移行・リリース
1.1.準備
1.1.1.本書の前提
1.1.2.用語等
1.1.3.リスク認識
1.2.移行方針
1.2.1.稼働対象システム・稼働業務の決定
1.2.2.稼働方式の設定
1.2.3.移行データ対象一覧の作成(移行方針)
1.2.4.体制図・役割分担表の作成
1.2.5.マスタースケジュールの作成
1.2.6.移行テスト・リハーサル方針
1.2.7.移行ツール・移行プログラム開発方針
1.2.8.移行完了基準の設定
1.2.9.移行条件の設定
1.2.10.業務見直し方針
1.2.11.教育方針
1.2.12.セキュリティ方針
1.2.13.成果物定義
1.2.14.バックアップ方針
1.2.15.移行方針書の周知
1.3.プロジェクト管理
1.3.1.進捗管理
1.4.外部委託管理
1.5.現行システム調査
1.5.1.移行性の調査(プログラム)
1.5.2.現行システムからのデータ抽出時間の計測
1.5.3.他システムへの影響調査
1.6.システム重要度評価
1.7.全体移行計画
1.7.1.WBSの作成
1.7.2.コンティンジェンシープラン
1.7.3.全体移行計画の周知
1.8.【共通】移行データ対象一覧の作成
1.8.1.作成タイミングと作成方法
1.8.2.移行対象/対象外の明確化
1.8.3.データのステータスの把握
1.8.4.対象の妥当性検証
1.8.5.項目マッピング
1.8.6.データマッピング
1.8.7.移行方式(ツール/PG/ハンド)
1.8.8.クレンジング
1.8.9.移行データ対象一覧(全体版)の作成
1.9.移行テスト実行計画の作成
1.9.1.データ基準日の設定
1.9.2.説明会
1.9.3.タイムチャートの作成
1.9.4.移行・リリース手順の作成
1.9.5.データの受渡方法・格納場所の作成
1.9.6.連絡網の作成
1.9.7.会議体の設定
1.10.移行ツール・移行プログラム開発計画の作成
1.11.移行ツール・移行プログラムの設計・開発
1.11.1.移行ツールの設計・開発
1.11.2.移行プログラムの設計・開発
1.12.移行テスト(実施)
1.12.1.実施前の確認
1.12.2.移行テスト(実施)
1.12.3.トラブルシューティング
1.12.4.不具合対応
1.12.5.移行テスト報告
1.13.移行リハーサル実行計画の作成
1.14.移行リハーサル(実施)
1.15.移行・リリース実行計画の作成
1.16.初期流動期間の対応計画の作成
1.16.1.初回イベントの把握
1.16.2.期間区分の決定
1.16.3.人別タイムスケジュールの作成
1.16.4.問題発生時の対応フローの作成
1.16.5.その他の留意事項
1.17.移行・リリース判定
1.18.移行・リリース(実施)
1.18.1.移行・リリース報告
1.19.初期流動期間の対応
1.19.1.初期流動期間の報告
1.20.クロージング
1.20.1.ファイル・フォルダー整理
1.20.2.その他の整理作業
1.20.3.引継ぎ
<冒頭>
1.移行・リリース
「移行・リリース」の全体像として、システムを移行するために必要な作業(モジュールリリース)と、システムのデータを整備するために必要な作業(データ移行)、また、その計画を作成するフェーズと、計画を実施するフェーズに大別される。それらを補完する作業として、プロジェクトを推進・管理する作業、外部に発注する場合は外部委託にかかわる管理作業、現行システムを把握出来ていない場合は、現行システムの調査作業、移行するシステムのリスクを評価しリスクを指標化する作業等がある。
移行で最も留意すべきことは、移行対象のデータが日々の業務によって変化する性質があるため、出来る限り緻密な計画を立て、短期間で実施することである。また、大原則は、業務を停止しないことであり、日々の業務で大量のデータが発生する中、業務を停止することなく、移行を完了させなくてはいけないことに移行の難しさがある。
もし、移行が失敗するとリリース遅延や、業務や他社への影響等があり、社会的な問題が発生してしまうことすらある。そうならないために、緻密な計画の作成、また、移行リハーサルによる事前訓練が重要である。さらに、それでも問題があった時に備え、リスク低減策の一環として、旧システムと新システムの並行稼働を行い、業務負荷をかけながらも、無事に移行を完了させるという、何重もの備えを持った計画を作成し、進めるものである。
1.1.準備
1.1.1.本書の前提
本書は、以下のものがある前提で記載している。
〇アプリケーション開発
⇒要件定義の詳細については、『SEノウハウ 要件定義編』 参照
⇒設計・開発の詳細については、『SEノウハウ 設計・開発編』に記載予定
⇒テストの詳細については、『SEノウハウ テスト編』 参照
〇基盤の構築(ハードウェアの導入(箱入れ)等)
〇プロジェクト管理
⇒概要は、1.3プロジェクト管理 参照
⇒詳細は、『SEノウハウ プロジェクト管理編』に記載予定
〇外部委託管理
⇒概要は、1.4外部委託管理 参照
⇒詳細は『SEノウハウ 外部委託管理編』参照
〇現行システム分析
⇒概要は、1.5現行システム調査 参照
⇒詳細は『SEノウハウ 現行システム分析編』参照
〇システム重要度評価
⇒概要は、1.6システム重要度評価 参照
⇒詳細は『SEノウハウ システム重要度評価編』参照
〇社内の環境・管理体(予算管理、構成管理、ID管理等)
1.1.2.用語等
●移行
「移行」という言葉を使い会話すると、移行という言葉が多くの意味を持つため、認識齟齬が発生してしまうことがある。そのため、必要に応じて「システム移行」、「データ移行」、「業務移行」、「ロケーション移行」程度の使い分けをすると良い。特に、ユーザーと話をする時には、「業務移行」と勘違いされやすいので注意が必要である。用語を誤解の無いように適切に使うことにより、関係者間で上手くコミュニケーションを取ることが出来る。
〇システム移行(モジュールリリース)
開発したアプリケーション・モジュール、ならびに、付随する設定ファイル等を、本番環境へ配置し稼働させること。
〇データ移行
現行システムのデータを、開発した新システムに移し、新システムを利用出来るようにすること。
現・新システム内でのデータ移行になる場合と、別のシステムから新システムにデータ移行する場合があり、必要に応じて、“データ移行(システム内)”、“データ移行(システム跨ぎ)”という用語を使用し区別すると良い。
〇業務移行
システムが新しくなり業務フローが大幅に変更になるようなケースにおいて、新システムの使い方や、新しい業務フローを現場に教育し、新しい業務をスムーズに行えるようにすること。
〇ロケーション移行
オフィスのレイアウト変更や、引っ越し等により、機器の移設を行うこと。
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