著者:田畑 正久
ページ数:51

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医学は「健康で長生き」を目的としてきたが、何のために健康で長生きしなければならないのかの答えは出せない。人はより良い生を目指して生きるが、最後は必ず老い、病にかかり、死んでいく。その中で「人間として生まれた意味」「生きることの意味」「死んでいく意味」はとは何か。著者は仏教の物語がそれに応えてくれると主張する。
医大生時代に浄土真宗の教えと出遇い、外科医として長年臨床の現場に身をおき、「医療と仏教」を生涯のテーマとしてきた著者が語る、「健康に老い」「健康に病み」「健康に死んでいける」浄土真宗の救いの世界。

目次
・分別の殻をこえた世界
・一生聞いて行く教え
・医療と仏教
・不幸の完成で人生を終える
・私の思いが私の現実を受領する
・存在の満足
・何のための「健康で長生き」なのか
・私はいい生活はして来たけども、本当に生きたことがない
・何を解決するのか
・健康に死んでいける
・自分の身を引き受けて行く責任者
・死んで行くことの背後に宿されている物語がある
・人間教育じゃなくて餓鬼教育
・仏様から仕事が与えられる
・衆生の願楽するところ、一切よく満足す
・人生の完結
・私が人間に生まれたということの物語
・存在するだけで意味がある世界

著者略歴
田畑 正久(たばた まさひさ)
1949(昭和24)年、大分県に生まれる。医学博士、龍谷大学大学院実践真宗学研究科教授。「西本願寺 医師の会」発起人。九州大学医学部附属病院、国立中津病院、東国東地域広域国保総合病院(現・国東市民病院)を経て、現在佐藤第二病院(大分県宇佐市)院長。日本外科学会専門医、指導医を歴任。1990年頃より、大分県内を中心に「歎異抄に聞く会」を開催。大分県円徳寺門徒。
著書に『老・病・死の現場から』『今、今日を生きる』(法蔵館)『今を輝いて生きるために』(樹心社)『大往生できる人できない人』(三笠書房)『医療文化と仏教文化』『医者が仏教に出遇ったら』(本願寺出版社)他。

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