著者:吉村 忠与志、吉村 三智頼、青山 義弘
ページ数:290

¥980¥0

 科学技術に携わる皆さんは、パソコンの三種の神器、Word, Excel, PowerPointを普段から使いこなしているとは存じますが、統計的問題を解析する時になると、統計解析ツールに走る方が多いようです。表計算ソフトとしてExcelを使ってはいるものの、統計解析への利用となると、今ひとつのようです。それは、Excelはデータの表整理に用いるものと決めつけて、統計解析のプラットフォームとしての認識がないためです。改めて見直してみると、Excelは統計解析ツールとして宝の宝庫です。
 本書を手にした方は、統計解析の問題解決にExcelが有用な機能を有していることを確認できたと思います。これまで悩んでいた問題が統計的に解析できることを確信したはずです。
 本書の構成は入門的な例題中心に解説したので、興味のない例題は飛ばして興味を抱いたところから始めましょう。

本書の章立ては、以下のとおりです。
 第1章「Excelの関数とグラフ」で、数式と統計関数の取り扱い、グラフ表現の方法、度数分布とヒストグラム、3D(3次元)グラフの作成について記述し、統計解析に必要なグラフの作成の基本を解説しました。
 第2章「基本統計」で、基本統計量とは何か、乱数の定義、相関関係について記述し、統計解析を必要とする品質管理の項目(パレート図)にも触れました。
 第3章「確率分布による検定」で、確率分布、超幾何分布と二項分布、t分布と正規分布における基本について触れ、確率分布による統計的検定の方法を解説しました。
 第4章「分散分析」で、実験計画法、分散分析、直交表による要因分析、三元配置による分散分析について例題で演習しました。
 第5章「回帰分析」で、最小二乗法、直線回帰分析、曲線回帰分析、信頼区間のプロットについて解説しました。
 最後の第6章「多変量統計解析」で、多変量統計解析の基本的な解説の上に、誰でもが実用できる多変量統計解析ツールとして、重回帰分析、判別分析、ポテンシャル関数法、主成分分析、クラスター分析について例題を通して演習しました。ポテンシャル関数法と主成分分析法については著者開発の愛用のツールですが、クラスター分析法については自作のものがなかったので、青木繁伸教授(群馬大学)作のものをダウンロードし無償利用して、有用な多変量統計解析法のツールを結集しました。
 著者開発のExcelファイルについてはCDやSDなどにより有償配布しますので、興味ある方はメール(tadayosi2438@yahoo.co.jp)でご注文ください。

 統計解析すべき問題の解決において、Excelシートをプラットフォームとする試みがはじめての方に最適な解説の入門書であると自負できます。Excel/VBAには、ウェブでも丁寧な解説が項目別に記述されていますので、ユーザーはそれをチェックしながら問題解決をしていると思います。しかし、統計問題を解決するうえで、解説書となる電子出版書は余りないので、その必要性にお応えしてKindle版を発行しました。日常の統計問題が例題とヒットしたものがあれば、即戦力になると思います。
 本書のExcel/VBAコードを利用していただき、統計的問題の解析を楽しく手軽に学習し、その技能を深められ自分の分野での統計解析に利用されることを心より祈念します。

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