著者:中湖 康太
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本書の執筆の目的は2つあります。第一は、常盤台住宅地の魅力を明らかにすること、第二は、それをもとに今後の街づくりに生かすことです。また、都心・都心近郊の住宅地の動向、街づくり、住宅、不動産投資に関心のある方々を対象としています。

執筆をおわって、この2つの目的を概ね満たすことができたのではないか、と感じています。特に第一の点においてはそれが言えます。第二の今後の街づくりにどう生かすかは、これからが本番であるでしょう。ただ、今後の街づくりにある程度の方向性、指針を示すことができたのではないかと思います。勿論、読者、実際に街づくりに携わる方々から、色々と意見や批判をいただき、謙虚に、そして真摯に見直していきたいと思っています。
都心・都心近郊の住宅地の動向、街づくり、住宅、不動産投資に関心のある方々にも有益な情報、視点、分析が提供されていると自負しています。

常盤台住宅地の魅力は、知る人ぞ知る素晴らしさです。ただものでないと、この街を訪れた人々に感じさせる深遠なるアーバンデザインです。
本書は、常盤台住宅地について、歴史、規制、比較、分析、対談という5つの部にわたってアプローチしています。様々な視点、角度からその魅力、課題を明らかにし、今後の方策について検討を行っています。

常盤台住宅地物語
目次

はじめに
第Ⅰ部 歴史
第1章 内務省が設計し東武鉄道が開発した常盤台住宅地
第2章 内務省の真価
第3章 東武鉄道と常盤台住宅地
第4章 東武東上線と常盤台住宅地
第5章 根津嘉一郎と常盤台住宅地
第6章 幻の西板線と常盤台住宅地
第7章 根津嘉一郎と田園都市思想
第8章 事業としての常盤台住宅地
第9章 東武鉄道社史における常盤台住宅地
第10章 「ときわ台駅80年の歩み」(ときわ台駅80周年記念展・記念講演)

第Ⅱ部 規制
第11章 常盤台の敷地面積の最低限度について
第12章 ときわ台駅前の建築物の高さの最高限度について
第13章 常盤台への行政主導の地区計画導入の試み
第14章 常盤台への都市計画法による規制の推移
第15章 東京都のしゃれた街並みづくり推進条例と常盤台
第16章 ときわ台景観ガイドライン
第17章 景観形成重点地区に指定された常盤台一・二丁目地区(その一)
第18章 景観形成重点地区に指定された常盤台一・二丁目地区(その二)

第Ⅲ部 比較
第19章 田園調布 試論(1) 日本の田園都市の象徴
第20章 田園調布 試論(2) 地区計画、景観維持の規定
第21章 成城 - 成城地区街づくり計画について
第22章 松濤、広尾などに適用される渋谷区土地利用調整条例について
第23章 吉祥寺の人気の秘密 - にぎやかさと景観の調和

第Ⅳ部 分析
第24章 常盤台4つの地図から読み解くユニークさ
第25章 常盤台住宅地を特徴づけた分譲時の決定的要因 - 全てを説明する1つのキーファクター
第26章 常盤台の強み - 質的・量的に優れたアーバンデザイン
第27章 常盤台の道路インフラ - 高い道路率
第28章 地価公示から見た常盤台住宅地の景観プレミアム - アナリストの視点
第29章 ときわ台駅前マンションと景観利益 - 経済的視点からの実証的考察
第30章 家族ライフサイクル推移と常盤台住宅地の敷地細分化 - 現在(2018年)は第III世代・分譲開始82周年
第31章 最低敷地面積規制のメリット、デメリット:景観維持と相続対策
第32章 常盤台の魅力 - 都心からの近さ・利便性の良さ
第33章 乗降人員から見た東武東上線ときわ台駅のポジション
第34章 景観の経済学(1) お屋敷街の経済メカニズム
第35章 景観の経済学(2) 最適規制:景観と土地の収益性・用途の多様性- 動的モデルI
第36章 景観の経済学(3) 最適規制:最低敷地面積規制 - 動的モデルII

第Ⅴ部 対談
対談I 中島淑夫氏 NPO法人ときわ台しゃれ街協議会 理事長
対談II 島田晴子氏 常盤台の景観を守る会 事務局
対談III 岩崎忠雄氏 常盤台一・二丁目町会 会長
対談IV 國分祐助氏 常盤台町会 会長
対談V 服部宣孔氏 常盤台東町会 会長
常盤台短歌 TOKIWADAI-TANKA

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