【無料で読める】プライベートエクイティファンド 投資先ポートフォリオの分析

本書は、イギリスを代表するプライベート・エクイティ・ファンドであるBC Partners Limited （BCパートナーズ、以下BCパートナーズ）、TDR Capital（TDRキャピタル、以下TDRキャピタル）と米国を代表するプライベート・エクイティ・ファンドであるプラチナム・エクイティ (Platinum Equity、以下プラチナムとする)が保有する投資先企業の情報についてまとめている。

BCパートナーズは、英国に本拠を置くプライベート・エクイティ・ファーム。1986年に設立され、2018年1月現在、約170億ユーロの運用資産を有する。設立以来100件以上の買収を実施し、買収先の企業価値の累計は1270億ユーロ以上となる、大手投資ファンドである。英国、ドイツ、フランス、米国等の地域に注力をしている。

BCパートナーズのホームページによれば、2018年6月現在、28社の投資先企業が掲載されており、本書では、そのうちAccudyne Industries（アキュダイン・インダストリーズ）、CeramTec（セラムテック）、PlusServer（プラスサーバー）、Pronovias（プロノビアス）、Cyxtera Technologies（シクステラ・テクノロジーズ）、Keter Plastics（ケタ―・プラスチック）、NAVEX Global（ナベックス・グローバル）を含む20社についての、投資金額、投資時期、投資先の事業内容を公開情報の範囲で記載している。

TDRキャピタルは、英国に本拠を置くプライベート・エクイティ・ファーム。2002年にManjit Dale氏とStephen Robertson氏によって設立される。2018年11月現在、約80億ユーロの運用資産を有する。主に欧州を中心に投資・買収を実行。投資サイズは300百万ユーロから15億ユーロ程度の規模の中堅企業向けの買収案件に注力している。

本書では、TDRキャピタルの投資先である、Buffalo Grill（バッファロー・グリル）、LeasePlan（リースプラン）、Hurtigruten（フッティルーテン）、Keepmoat（キープモート）、EG Group（EGグループ）、David Lloyd Leisure（デビッド・ロイド・レジャー）、Stonegate Pub Company（ストーンゲート・パブ・カンパニー）、ALGECO（アルゲコ）、Williams Scotsman（ウィリアムス・スコットマン）の9社について情報を掲載している。

一方、プラチナムは、北米に本拠を置くプライベート・エクイティ・ファーム。1995年にトム・ゴアズ（Tom Gores）氏によって設立され、2018年5月現在、約130億ドルの運用資産を有する。設立以来200件以上の買収を実施し、M&A&O（Merger, Acquisition and Operation）と呼ぶ、M&A及び買収先の経営に注力する大手投資ファンドである。米国、ロンドン、シンガポールに拠点を有して、米州、欧州、アジア等の地域の案件をカバーする体制をとっている。

プラチナムのホームページによれば、2018年9月現在、40社の投資先企業が掲載されており、本書では、そのうちInterior Logic Group（インテリア・ロジック・グループ）、Yak Access（ヤク・アクセス）、Ball Metalpack（ボール・メタルパック)、LifeScan（ライフスキャン)、VERTIV（バーティブ）、Husky Injection Molding Systems（ハスキー・インジェクション・モルディング・システムズ）を含む16社についての、投資金額、投資時期、投資先の事業内容を公開情報の範囲で記載している。

本書が読者の皆様のお役に立てれば幸いです。