初心者から中級者まで長く使える 基礎からはじめるFXチャート分析: ～値動きに追従するシンプルな売買を極める～

FXは値動きをきちんと捉えればシンプルな方法で稼げる！
予想屋から脱却し、認識を改めなければ利益は得られない。
FXトレードで生活している筆者が、実践的なチャート分析で堅実に儲ける方法を、初心者に基礎からお伝えします。

■FXの基礎から学ぼう
まず基礎がしっかりしていなければ、トレードは成り立たない。FXには他の金融商品とは違う、特有のシステムがあり、それを理解しないままのトレードは危険です。
「基礎の理解とはどういうことか？」「スワップポイントとは何なのか」「Pipsとは？」「ストップ狩りとは？」「店頭取引と対面取引の違いとは？」「通貨ペア固有の高安とは？」などなど他の金融商品とは異なる、FX固有の基本的な知識から解説します。

■習得の仕方が間違っている
多くの人は、値動きの見方をちゃんと習得することなく、テクニカル分析に頼ろうとします。これは楽器の基礎練習をすっ飛ばして、いきなりステージに立って演奏しようとするようなものです。
しかも、ロウソク足チャートは値動きがビジュアルに確認できるので、見方が曖昧になりがちで、価格をきちんと把握しないままに、なんとなく分かった気分になってしまうのです。
まず、時間をかけてじっくりと値動きを把握できるようになり、チャートを分析することがトレード上達への最も早道になります。分析といっても複雑なツールのことではありません、値動きをきっちりと考えることなのです。
トレードはマニュアルに従えば勝てるものではありません。楽器や料理と同じく、練習して上手になる技能仕事です。習得には時間がかかりますが、諦めずに正しい道を歩く努力をすれば、一生食うに困らない技能があなたのものになるのです。

■プロは誰もが簡単な方法で稼いでいる
相場で稼ぐには、複雑な分析など必要ありません。ほとんどのトップトレーダーは極めてシンプルな方法論しか使っていません。素人がハマってしまいがちな誤った道筋が『負けるものだから、勝つためにはもっと複雑な分析が必要、もっと複雑な手法が必要と思い込み、聖杯探求の道をたどってしまう』ことです。
多くのトップトレーダー、相場師たちが長年語ってきたように『素人は複雑なところを複雑な方法で取ろうとする』が、それが負ける原因で『プロは簡単なところを簡単な方法で取る』のです。
どんなにテクニカル分析ツールを持ち出してみても、ほとんどすべてのテクニカル分析は同じようなデータしか使っていません。結局、全ての元は価格の動きですから、ローソク足で値動きを追えば、分析はできるのです。

■相場の流れに乗る
FX相場の巨大な流れには、素直に押し流されるのが勝つためのコツです。相場において、逆張りの有効性を全否定するのは愚かですが、FX相場での逆張りは難易度が高いため、少なくとも初心者にはお勧めできません。素直に値動きの方向、トレンドについていく方法を採ることで、簡単に利益が上げられるようになります。

■値動きはレンジとブレイク
結局のところ、価格の動きは停滞(レンジ相場)と一方向への動き(トレンド)の繰り返しです。売りと買いが拮抗しているレンジに注目して、一方向への値動きのはじまり、すなわちブレイクしたときにエントリーするのが基本です。ブレイクに乗り、レンジの反対方向にブレイクしたら損切りする。この基本を守れば、誰でも簡単にトレードで稼ぐことができます。
しかし、多くのトレードには裁量の余地があります。ほとんどのトレーダーがシンプルな方法で勝てないのは、一貫してルールを守り、同じ方法をつ買い続けようとしないからです。

＜監修者 『投資の聖杯』シリーズの著者 増田蔵人氏のコメント＞
本書は、私から原崎氏にお願いして執筆して頂きました。氏は私より2歳年下ですが、学生の頃に某雑誌で同年にデビューした間柄で、30数年来の友人です。同じ仕事をしていたので、同じように不況の波もかぶり、同じように生活のために投資を本格的にやりはじめました。
私がこれまでの著書で述べてきたように、トレードは『簡単な方法で勝てる。だが、その簡単な方法を一貫して貫き、常にブラッシュアップして続けることは、ものすごく難しい』のです。氏のやり方は極めてベーシックで堅実ですが、基本的なことを一貫して貫くことほどトレードで難しいことはありません。氏の教えが貴重なのは、その『ものすごく難しいこと』をちゃんと実践されている希なトレーダーだからです。
生真面目な性格のおかげで、彼は常に勝てるトレーダーでいられるのだと思います。その姿勢は初心者トレーダーなら誰もが見習うべきでしょう。本書に書かれていることをきちんと理解したなら、必ず勝てるトレーダーになれると思います。
なお、私は本書を監修し文章を加筆修正しましたが、その過程でおかしな部分や伝わらない部分が生まれていれば、それは私の責任であることをお断りしておきます。